フリーBGM業務利用の新たな取り組み
2025年10月22日(水)、一般社団法人フリーBGM協会が公式ホームページで、フリーBGMの業務利用をスムーズにするための新しいサービスを開始しました。このサービスでは、企業が動画、ゲーム、イベント、CM、さらにテレビやラジオなどでフリーBGMを利用する際の楽曲申し込みが簡易化されます。申請が必要な際は、横断的に作曲家や配布サイトの楽曲を対象にした申請窓口を利用することで、企業は手間を大幅に減らすことができます。
業務利用の実情と課題
フリーBGM協会は、これまで企業やクリエイターがフリーBGMを業務でどのように活用しているかを観察し、様々な声を集めてきました。特に目立つのは、以下の2つの課題です。
1.
フリーBGM作曲家への個別許諾の煩雑さ
企業が日常的に大量の楽曲を使う中で、作曲家それぞれに連絡し利用の許可を得るのは非常に時間がかかる作業です。この作業は、特に大規模なプロジェクトにおいて非効率的です。
2.
法務上の懸念
コンテンツの利用方法は拡大しており、たとえば、イベント向けに制作したコンテンツを動画配信サイトで公開する際、ライセンスに関する情報だけでは法務部が楽曲を利用する際に慎重にならざるを得ません。このため、許可を得ることが難しいケースも多いのが現実です。
解決策:「非一任型管理契約」と代理許諾の設置
フリーBGM協会では、これらの課題に対処するために、フリーBGM作曲家との「非一任型管理契約」を結成し、今回の楽曲利用申請窓口を開設しました。この契約により、フリーBGM協会が業務利用者と作曲家との間に立ち、円滑に手続きを進めることが可能になります。
手続きの簡略化
この新しい体制により、企業は作曲家と直接交渉する必要がなく、迅速に利用許諾を得ることができます。これにより、企業のクリエイティブな業務がよりスムーズになることを期待しています。
法務の安心
さらに、法務上の懸念についても対応が進んでいます。フリーBGM協会と賛同する作曲家との契約に基づき、利用許諾はフリーBGM協会が代理で発行します。この仕組みにより、企業の法務部も安心して楽曲を利用できる環境が整います。
申請方法と対象楽曲
新たに設置された楽曲利用申請窓口は、フリーBGM協会公式ホームページに設けられており、特設フォームから簡単に申請が行えます。利用許諾が与えられる楽曲は、協会に賛同する作曲家の作品に限られるため、事前に確認することが重要です。
フリーBGM協会について
一般社団法人フリーBGM協会は、フリーBGM作曲家と業務利用者の双方にとって、音楽を安心して制作し、利用できる環境を作ることを目指しています。東京都千代田区に本社を構え、2024年1月に設立されました。協会は今後もフリーBGMや関連サイト、作曲家への情報提供を行い、音楽業界の発展に寄与する活動を続けていきます。
公式ウェブサイト:
フリーBGM協会
お問い合わせ
本件に関するお問い合わせは、フリーBGM協会の公式サイトのお問い合わせページからご連絡いただけます。メールでのお問い合わせは、
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