エコプロ2024での再生板紙構法の発表
SUPER PENGUIN株式会社(スーパーペンギン)は、2024年12月4日から6日まで開催された「エコプロ2024」において、展示業界における革新的な試みとして「再生板紙構法」を用いたブースを出展しました。年々増加する展示業界における木材廃棄量を削減するための取り組みとして、この新しい構法が注目を集めています。
新しいブースデザインの提案
スーパーペンギンのブースでは、あえて壁紙を貼らずに再生板紙が見える形でデザインされ、多くの来場者がその特異性に心を引かれました。代表取締役の竹村尚久が実施した「エコプロステージ」でのセミナーも満席となり、その知識を求める熱心な参加者たちで賑わいました。
次世代への啓発
また、子供たち向けのワークショップも開催され、再生板紙にスタンプを押してキーホルダーを作る体験を通じて、次世代へ環境に配慮した意識を広めることを目指しました。多くの子供たちが自分で作ったアイテムを持ち帰り、会場内で嬉しそうに見せている姿が印象的でした。
再生板紙とは
再生板紙は、古紙をリサイクルして製造された素材です。細かく解かれた古紙が段ボール状に加工され、熱とボンドで結合されます。通常の紙は約4〜5回リサイクルされて段ボールになり、その後、2〜3回リサイクルされた後に再生板紙として使用されます。使い終わった後も再び溶かして再利用が可能です。
課題とその解決策
現在、再生板紙を利用する際の課題がいくつかあることも事実です。まず、「コスト面」については、従来の木工ブースに比べて1.5倍ほど高くつくことが指摘されています。そして、通常の木材のサイズに対して現在の再生板紙の最大サイズが小さく、使用する枚数が増えてしまうという問題もあります。また、強度面でも木材に比べて重くなるため、設計段階での工夫が求められます。
これらの問題に対して、今後は防炎処理の技術向上や、標準サイズの機械の導入を進めていくことが必要です。これにより、木材依存からの脱却を見越しつつ、再生板紙の需要を高めることが可能となります。
展示会業界におけるサステナビリティの達成へ
展示業界において、再生板紙構法の普及が進めば、木材の廃棄量を大幅に減少させることができます。展示ブースにおける木材の使用量が少なくなれば、業界全体における環境負荷も軽減されるのです。サステナブルな社会を実現するために、求められるのは新たな発想であり、革新です。ただ木工ブースを排除するのではなく、それを再生板紙で置き換えることで、持続可能性を視野に入れたデザインが必要とされています。
今後の展望
スーパーペンギンの取り組みは、展示会業界全体に波及効果を導く可能性を秘めています。再生板紙構法が普及し、業界の中での需要が増加すれば、製紙業界への新たな販路の創出にもつながるでしょう。展示会に携わるさまざまな企業やデザイナーが、この取り組みに注目し、共に持続可能な未来の実現に向けての一歩を踏み出すことが期待されます。
企業情報
SUPER PENGUIN株式会社は、東京都品川区に本社を置く展示会ブースのデザイン会社です。展示会の出展を最大限に活かすための空間デザインのノウハウを生かし、多くの企業の成功をサポートしています。日本全国で集客セミナーを開催し、展示業界に新たな風を吹き込む存在として、さらなる展開が期待されます。