キャピタランド・インベストメント、日本初のデータセンター開発を大阪で開始
キャピタランド、日本に初のデータセンター開発を発表
キャピタランド・インベストメント(CLI)は、2025年2月4日に日本で初めてとなるデータセンターの開発に乗り出すことを発表しました。キャピタランドが取得した用地は大阪にあり、データセンターには50メガワットの電力が供給される計画です。
この用地の取得は、CLIのマルチアセットクラスにおけるグローバルなネットワークと、ディールソーシング能力の結果でもあります。実際、CLIは2021年以降、国際的なポートフォリオにおいて23のデータセンターを追加し、アジアとヨーロッパで27のデータセンターを展開しています。これらのデータセンターは、約800MWの電力供給を利用可能で、60億シンガポールドル相当の資産を管理しています。
CLIのシニアエグゼクティブディレクターでデータセンタービジネスを担当するManohar Khiatani氏は、「日本市場への進出を果たし、データセンターポートフォリオが大きく拡張できたことを嬉しく思います。これは当社のデジタル領域への投資計画に沿ったもので、地理的にも拡大を図れる重要な一歩です」と述べています。
実際、日本は進行中のデジタル化に伴い、Tier 1データセンターマーケットとして大きな成長が期待されています。市場は2023年の238億米ドルから、2028年には387億米ドルに成長すると予測されており、年平均成長率は約10%になる見込みです。この成長には、日本がアジア太平洋地域で中国を除く最大のデータセンターマーケットであり、東京と大阪が重要なデータセンターハブであることが背景にあります。すでに、Amazon Web ServicesやGoogle Cloud、Microsoft Azure、Oracleといった主要なクラウドサービスプロバイダーも大阪に進出しています。
CLIのプライベートファンドにおけるマネージングディレクターMichelle Lee氏は、「デジタル化の進展と人工知能の普及は特にアジアで顕著で、これに伴うデータセンターの需要は急成長しています。データセンターへの投資に対する機関投資家の関心も高まっており、97%が投資を増やす意向を持っています」と、CLIの投資戦略について言及しました。
サステナブルな開発
大阪のデータセンターは、AI対応であり、サステナビリティを重視した最先端の設計が導入されます。設計や建設は、LEED認証や日本のグリーン認証基準に従って行われ、先進的な冷却技術や省エネソリューションを用いてエネルギー効率を向上させることが期待されています。このデータセンターは、環境への影響を最小限に抑え、ESG(環境・社会・ガバナンス)に配慮した企業運営にも寄与することを目指しています。
CLIは、グローバルなデータセンターネットワークを活かし、投資家との連携を強化しながら、大阪でのデータセンター開発を進めていきます。キャピタランドはシンガポールを本拠に、不動産投資運用を行うグローバル企業で、持続可能な開発を中心に据えた成長戦略を展開しています。
CLIの展望
CLIは、近年データセンターの開発においても積極的で、約6億米ドルの資金調達を行っており、新たなデータセンターファンドの開発も進行中です。今後、データセンターへの投資案件を発掘し続け、投資家にとって魅力的な選択肢を提供することを目指しています。
キャピタランド・インベストメントは、シンガポール、日本、韓国などの地域で豊富なデータセンターの投資機会を提供し、持続可能な未来のために貢献する企業として注目されています。