低温物流の未来を見据えた自動化システムの実証実験
株式会社Phoxterと株式会社ニチレイロジグループが新たな試みに挑戦しました。両社は、物流業界における重要なテーマの一つである低温物流に適した自動化システムの実証実験を開始しました。この取り組みは、冷凍食品市場の拡大に伴う物流効率向上を目指しており、特に厳しい-20℃の環境下でも安定して稼働できる技術を基盤としています。
なぜ低温物流が重要なのか
冷凍食品市場の急成長により、物流拠点では多品種・大量の製品を効率的に扱う必要があります。しかし、冷凍庫内での作業は労働負担が高く、安全性の問題や人材確保の課題もありました。さらに、物流効率化法の改正により、トラック待機時間の削減と省人化が求められる時代に突入しています。こうした背景の中、ニチレイロジグループのR&DセンターはPhoxterの3Dシャトルシステムを採用し、日本国内では初となる「-20℃環境下での自動化物流システム」の実証を開始しました。
3Dシャトルシステムの特徴
1. 低温環境下での安定稼働
新しいシステムは冷凍環境でもその性能を発揮し、従来の人手やフォークリフトに頼ることなく作業を自動化します。これにより作業効率を向上させることが期待されています。
2. 保管効率の最大化
3Dシャトルは三次元での移動が可能なため、余剰通路を最小限にし、ロボットによるフリーロケーション管理を導入することで、より多くのパレットを同じ面積に収容できるようになります。これにより、保管能力が拡大し、冷凍物流の競争力が向上します。
3. システム全体の最適化
このシステムは、AMR(自律搬送ロボット)との連携により、入庫から出庫までの管理をデジタルで統合し、効率よく運用することを目指しています。保管と搬送が一体化され、柔軟かつ拡張性の高いシステムが構築されるのです。
4. 動的な作業計画への移行
3Dシャトルシステムはリアルタイムでパレットの位置と数量を把握し、需要の変動に応じて作業計画を即座に更新します。これにより従来の静的なオペレーションから動的でリアルタイム型の物流へと進化します。
導入のメリット
この自動化システムの導入によって期待されるメリットは多岐にわたります。まず、作業時間の削減です。パレットの入出庫を自動化することで、トラック待機時間の短縮が図られ、ドライバー不足問題の改善にもつながります。
また、労働環境の改善も重要なポイントです。重量物を扱う過酷な環境からロボットが作業を引き受けることで、従業員は監視やオペレーションに専念でき、安全に業務を行えるようになります。
さらに、保管スペースの拡大も可能になり、全体の収容能力が向上します。これにより、コールドチェーンの競争力も大きく引き上げられるでしょう。
今後の展望
物流効率化法の改定を受け、より一層の省人化と合理化が求められています。Phoxterは、AMRと3Dシャトルシステムの導入により、ダイナミックな物流オペレーションを目指し、社会的な課題解決に向けた取り組みを進めます。
展示会のご案内
2025年12月3日より東京ビッグサイトで開催される「2025 国際ロボット展」では、実際の3Dシャトルシステムを展示する予定です。新たな物流の未来をぜひその目でご覧ください。
「2025 国際ロボット展」
- - 会期: 2025年12月3日(水)~12月6日(土)10:00~17:00
- - 会場: 東京ビッグサイト
- - ブース: E6-10
- - 入場料: 無料(事前登録または招待券が必要)
- - 公式サイト: 国際ロボット展
株式会社Phoxterについて
Phoxterは、製造や物流の現場にAIやロボティクス技術を導入するソリューションを提供しています。確かな技術力で、250社以上の導入実績を有する企業です。
お問い合わせ情報
- - 会社名: 株式会社Phoxter
- - 代表者: 園田淳一
- - 本社所在地: 大阪府豊中市新千里東町1-5-3千里朝日阪急ビル20F
- - TEL: 06-6155-6744
- - HP: Phoxter公式サイト
- - 設立: 2017年10月