迫り来る青春のエコー
日本の音楽シーンで特異な存在感を放つ「電気グルーヴ」。彼らの名を冠したラジオ番組『電気グルーヴのオールナイトニッポン』は多くの芸人やタレントたちに影響を与え、その枠を超えた文化的な現象を巻き起こしました。その放送作家として多くの経験を積んできた著者、椎名基樹氏が自身の青春を振り返る回顧録『オールナイトロング ―私にとっての電気グルーヴのオールナイトニッポンとその時代―』を2月18日に発表します。
番組の魅力とその裏側
『電気グルーヴのオールナイトニッポン』はメジャーデビューを果たした年に始まり、わずか三年間で幕を閉じました。しかし、その短命にも関わらず、放送期間中の熱狂的な日々は著者にとって忘れられない青春そのものでした。彼は電気グルーヴという二人のアーティストと学生時代からの友人であり、彼らとの縁がこの業界に足を踏み入れるきっかけとなりました。
著者と電気グルーヴの関係は、単なる同僚以上のものであり、東京や地元にいる仲間たちとの絆が色濃く映し出されています。若き日々の中で彼らは、音楽やカルチャーに対して何を求め、何を夢見たのか。著者はその思いを原点に、自身が感じていた熱情や失ったものに思いを馳せます。
過去と現在を結ぶ
この回顧録では、電気グルーヴの番組を振り返ることはもちろんのこと、90年代から00年代にかけての日本のカルチャーに捧げられた愛情が感じられます。「新しい音楽、新しいカルチャー」という熱狂の真っ只中で過ごした日々は、著者にとっての青春の象徴とも言えるでしょう。
さらに、大槻ケンヂ氏の寄稿文によると、「この本は『電気グルーヴのオールナイトニッポン』原理主義であり、あの頃のサブカルを蘇らせる貴重な記録」だと高評価されています。まさに、その言葉が示すように、独特な視点で語られる本書は多くのファンにとって宝物となるでしょう。
著者のプロフィールと作品
椎名基樹氏は1968年に静岡で生まれ、ライターとして多彩な活動を行っています。高校時代には「人生」というグループにも名前を連ね、「ポートピア83才」という芸名で活動していました。その後、上京して見習い放送作家としてキャリアをスタートさせ、電気グルーヴに関わることとなりました。
彼の著作は、「モテたくて・・・」(天久聖一との共著)や「ぼろぼろのダチョウ」などがあり、また「バカはサイレンで泣く」シリーズや「俺たちのプロレス変態座談会」など、幅広いジャンルでの執筆が評価されています。
本書のイラストを手がけたのは、埼玉出身の画家・落合翔平氏。彼の力強い線画は国際的にも注目されており、非常にダイナミックな展開が特徴です。
今後の出版にあたり、多くの読者が90年代から00年代にかけての音楽カルチャーを懐かしむきっかけとなることでしょう。「オールナイトロング」の発売を心待ちにしている方々にとって、これは必携の一冊です。若き日の熱き思いを再燃させるために、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。