大阪・関西万博での特別体験
2025年に開催される大阪・関西万博では、ソニーが開発した「Grid Scent™」という香り制御技術が特別なプロジェクトに活用されます。この技術は、香りを通じて人々の共感を探る実証実験において、資生堂と連携し実施されることが決定しました。
香りと共感の実証実験
実証実験は、2025年7月11日から14日に開催された「Shiseido Week」の一環として行われます。参加者は、対話シアター棟内で初めて出会う対話者と「美」に関するテーマで会話を楽しみます。この際、双方の感情をリアルタイムで可視化し、「香り」がどのように人間関係に影響を与えるかを検証します。具体的には、会話の内容や共感の度合いに応じて、Grid Scentが自動的に香りを放出し、参加者の体験を豊かにするというものです。
これにより、香りがもたらす感情の変化をデータとして収集し、対話の質や人間関係における香りの役割を探ることが目的です。このようなサイエンスとアートの融合により、来場者は新しい体験価値を得ることができます。
森の集会所での常設体験
さらに、万博の期間中、大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン内にある「森の集会所」でも、同様の「香りを用いた共感体験」が常設展示として提供されます。この常設体験では、体験者同士が向かい合って自由に対話を行い、資生堂の感性研究技術が活用されます。体験中、参加者の表情から感情情報が解析され、共感度に応じた香りが空間に放出される仕組みです。
この常設展示は、2025年4月13日から10月13日まで実施され、入場料金は無料です。会話が進む中で感じた香りや共感の度合いを終了時に確認できるため、より深い交流と理解が得られること間違いなしです。
ソニーの取り組み
ソニーは、独自の「Tensor Valve™テクノロジー」搭載の嗅覚提示デバイスを通じて、空間に香りをオンデマンドで提供することを可能にしました。この技術が「Grid Scent」に組み込まれ、多様な経験を提供する革新的な仕組みとして期待されています。ソニーは、今後も香りを通じた新しい体験の創出に寄与し、人々の心に残る影響を与えることを目指します。
結論
大阪・関西万博における「香りを用いた共感体験」は、ただの展示に留まらず、来場者に対して新たなコミュニケーション方法を提案します。技術と感性が交錯する中で、香りという新しい切り口から人と人のつながりを深めるこの取り組みに、多くの人々が参加することを期待しています。ぜひ、この機会を通じて、香りと共に心を通わせる体験を味わってみませんか?