神戸市とテックタッチが手を組んで行政のデジタル化を加速
2023年、神戸市とテックタッチ株式会社は、自治体デジタル化(DX)の推進に向けた連携協定を締結しました。この取り組みは、AI技術やデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)を活用し、電子申請システム「e-KOBE」および財務会計システムの改善を目指しています。
連携協定の背景と目的
神戸市では、年間43万件に達する市民からの電子申請を扱っていますが、依然として申請手続きのわかりやすさに課題が残っています。また、38万件以上の会計伝票を年間で処理する職員にとっても、業務の効率化は急務。一方で、まったく新しいシステムへの移行には膨大なコストと時間がかかります。そこで、これらの課題解決に向けて、AIとDAPを活用した新しいアプローチが必要だと判断されました。
従来の大規模改修ではなく、既存のシステムに後付けでAIとDAPを導入することで、市民が使いやすい環境を提供し、職員の業務負担を軽減することがこの協定の主な目的です。
連携協定の具体的内容
電子申請システム「e-KOBE」
このシステムでは、AIチャットエージェントを通じてリアルタイムでサポートを展開。市民が必要な手続きを迷わず行えるよう、FAQやガイドを整備し、申請フォームの使いやすさを向上させます。また、入力不備をリアルタイムで検出し、適切なアドバイスを提供。これにより市民の手戻りを減少させるだけでなく、職員の確認業務の効率化も図ります。
財務会計システム
会計業務については、AIとDAPを活用して不備のチェック機能を強化。従来は職員の経験に頼っていた処理を効率化し、確認業務の負担を軽減します。また、職員向けには業務に即したチャットエージェントを用意し、継続的な改善を図ります。請求書や添付書類に関してもAI OCRによるサポートを提供し、さらなる可能性を追求します。
未来への展望
神戸市は、自らを先進的な自治体DXの模範とし、AIの導入による業務改善に挑戦しています。市長の久元喜造氏やテックタッチ代表の井無田仲氏は、それぞれの見解を述べ、今後の展開に期待を込めています。特に、AIを利用した行政サービスの進化は、全国に広がる可能性を秘めています。
神戸市は、全国初のAI条例を施行した自治体として、先駆的な取り組みを進めながら、今後も市民サービスの向上に努め、職員の業務効率化を実現していくでしょう。
この提携は、神戸市の行政運営における新たな「背骨」となり、全国の自治体にとっても参考となるモデルケースを創出することを目指しています。市民、企業、そして自治体全体が提供されるサービスの質を高めるこの新しい試みに、ぜひ注目してください。