岡山大学生が支える次世代の技術教育
国立大学法人岡山大学(所在地:岡山市北区)は、2025年の7月22日から24日にかけて、関西高等学校にて出前授業を実施しました。この取り組みは文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」の一環であり、地域の高等学校との連携を強化し、技術教育の重要性を再認識させることで、将来の人材育成を目指しています。
このプログラムには、普通科1年のアドバンスコースに在籍する40人の生徒が参加。授業は、本学の教育支援団体MOSAdemyが企画・運営し、大学生と大学院生計6人が指導者として関与しました。
スマートごみ箱の製作に挑戦
授業の主な内容は、センサーで自動開閉する「スマートごみ箱」の製作でした。参加者はまず、動作の仕組みを理解するためにフローチャートを使用した練習問題に取り組みました。その後、実際の動作をプログラムするためにカード型プログラミングを用いました。
このプログラミング手法は、初心者でも直感的に理解しやすく、構文ミスが起きにくい特徴があります。生徒たちはこれを使い、各自のアイディアを形にする準備をしました。
次に、回路の構築に関しては、ブレッドボードを使用して組み立てを行い、部分的にはんだ付けも実施しました。センサーの感度や反応を調整しながら、製品の完成に向けて取り組む中で、細部にこだわりながらもそれぞれの作品の完成度を高めていきました。
体験を通じた学びの深さ
3日間のプログラムを通じて、生徒たちは「考える」「作る」「動かす」という連続したプロセスを体験しました。この一連の流れを通じて、もの作りの奥深さやテクノロジーの楽しさを理解し、自らの成長を実感することができたようです。最終日には各班による成果発表が行われ、生徒たちは試行錯誤の結果を共有し、その成果を誇らしげに発表しました。
生徒たちからは、「当初は難しそうに見えたが、実際に完成したときの達成感は素晴らしかった」「大学生が近くにいてくれると安心して挑戦できた」という声が寄せられ、彼らの探究心が芽生え、成長の手応えを感じることができたようです。
指導者代表の清水さんは、この経験について「高校生の吸収力や創造力に驚かされた。この取り組みは私たちにとっても非常に刺激的な機会となり、多くの学びを得ることができた」と振り返りました。
未来の人材育成に向けた取り組み
岡山大学は、今後も地域の教育機関との協力を深めることで、未来の人材育成に貢献する実践的な教育支援を続けていく方針です。地域に根ざした中核的な研究大学として、多様な新技術に向けた理解を広げ、若者たちの将来により良い影響を与えられるよう、彼らの基盤を支えることに期待が寄せられています。
このような教育環境の整備を通じて、岡山大学は地域の未来を見据えた取り組みを強化していく所存です。ぜひ、今後の岡山大学の活動にもご注目ください。