国際航業の「エネがえる」が太陽光発電の常識を覆す
国際航業株式会社が提供する太陽光発電経済効果シミュレーションサービス「エネがえる」は、最近、環境省近畿地方環境事務所の脱炭素推進活動において大きな成果を上げました。この「エネがえる」は、太陽光発電設備の導入促進に向けたデータ支援を行うことで、補助金申請率の向上に寄与しました。
省庁が抱える課題
環境省が進める重点事業は、地域のニーズに基づいた脱炭素施策を支援するため、地方自治体への補助金交付を行っています。しかし、多くの自治体では補助金の申請率が低迷し、予算が活用されないという問題があります。その原因の一つとして、「非FIT型の太陽光発電は、FIT型よりも経済性が低い」という長年の固定観念が挙げられます。
「エネがえる」の革新性
国際航業が行った定量的な経済効果分析により、「非FIT型は経済性がない」という先入観が覆される結果が得られました。具体的には、以下のような画期的な結果が得られました。
1.
経済効果の比較
15年間のコストと効果を見た結果、FIT型と非FIT型の間に大きな差はありませんでした。
2.
補助金活用の優位性
約80万円の補助金が上乗せされることで、非FIT型の「補助金セット」が近畿地域において最もお得であることが明確に示されました。
3.
事業者における具体例
- 大規模スーパー(180kW):年間電気代約400万円削減、投資回収約7年
- 中規模工場(100kW):年間電気代約195万円削減、投資回収約8年
- 小規模工場(40kW):年間電気代約84万円削減、投資回収約7年
この分析結果をもとに作成された資料が公表されると、地方自治体や販売事業者の意識に大きな変化が見られました。特に、データを元にした説得力のある説明が増え、多くの事業者が補助金活用方針を見直すようになりました。
高まる補助金執行率
この取り組みを開始してからわずか1ヶ月半で、過去3年間の実績を大きく上回る成果が達成されました。中には、住宅向けの予算が想定よりも早く終了する地方自治体も出てきたほどです。この結果は、環境省近畿地方環境事務所の鈴木室長からも高く評価されています。
鈴木室長のコメント
「この取り組みの最大の成果は、太陽光の導入におけるメリットを定量的に示したことです。また、自家消費型の時代へ移行していることを裏付けることができました。これまで感覚的に捉えられていた市場にデータという光を当てることができたことが成功につながったと感じています。」
さらなる再生可能エネルギー導入の支援
国際航業は、さらに包括的に再生可能エネルギー導入を支援するため、「エネがえるBPO/BPaaS」サービスの提供を2025年に開始します。このサービスは、再生可能エネルギー導入業務を外部委託できるもので、設計支援や経済効果シミュレーションなど、多様なニーズに対応した柔軟な支援を提供します。
このように、「エネがえる」は環境政策の進展に寄与しており、再生可能エネルギーの普及に向けた新しい道筋を示しています。私たちもこの動きに注目し、持続可能な未来を築くための取り組みを応援していきたいものです。