新たなエンターテインメントの形 - ABALと電通の戦略的提携
株式会社ABALが、株式会社電通と手を組み、特許技術「Scape®」を利用したユニークなバーチャル体験の提供を開始することが発表されました。この提携によって、リアル空間とバーチャル空間が融合した先進的なエンターテインメントの創出が期待されています。
「Scape®」とは何か?
「Scape®」は、ABALが独自に開発した空間拡張技術を基にしたプラットフォームで、現実の店舗や施設に対してバーチャルな情報を重ね合わせることができます。例えば、500㎡のリアルな空間にいても、実際には20倍に拡張された1万㎡の仮想空間を体感できるのです。この技術によって、リアルとバーチャルの垣根を越えた次世代の体験が可能になります。
コロナ禍がもたらした変化
新型コロナウイルス感染症の影響で、バーチャル空間が急速に注目を集める中、リアルな体験の重要性も再認識されています。ABALと電通の提携は、こうした社会のトレンドに乗ったものと言えるでしょう。今後、リアル空間に仮想空間を組み合わせた「ロケーションベースエンターテインメント」が広がる中、それぞれの持つ強みを活かして、新たな付加価値を提供することが狙いです。
高度な体験と新規事業の可能性
「Scape®」は、ただのエンターテインメントに留まらず、企業のIP(知的財産)やコンテンツを活用した新しい事業開発の支援にも繋がります。たとえば、限られたスペースの中で多様な体験を提供できるため、従来のテーマパークのような大規模施設だけでなく、小規模な展示会や店舗でも活用することが可能です。
また、顧客がリアル空間で行った体験は、バーチャル空間に影響を与える仕組みも整っており、より没入感のある体験を提供します。さらに、バーチャル空間での写真をSNSにシェアできる機能もあり、参加者同士でのコミュニケーションも促進されるでしょう。
これからの展望
ABALは、今後も特許技術「Scape®」を通じて商業施設や観光地、アトラクション運営会社、そしてIPホルダーに向けた新たな提案を拡充していく予定です。特に、テーマパーク体験の革新を目指し、低コストで質の高いXRエンターテインメントの提供が可能です。このように、ABALと電通は連携しながら、新しいエンタメ領域を切り開いていくことに挑戦します。
電通の役割
電通は、顧客のマーケティングを支援する多様なソリューションを提供してきた企業で、デジタル時代にとって欠かせない存在です。ABALとの提携によって、デジタルとリアルを融合させた新たな顧客体験の創造を追求し、持続的な成長の実現を目指します。
新しいエンターテインメントの幕開けを示すABALと電通の提携。この動きがどのように東京のエンタメシーンを変えていくのか、今後の展開から目が離せません。