QNS Servicesが新たな暗号化ツール「CipherLens」をリリース
2023年10月、東京都町田市に本社を置くQNS Services株式会社が、未来の暗号化技術「ポスト量子暗号(PQC)」への移行をサポートするためのツール「CipherLens」のトライアル提供を開始した。このツールは、組織内の暗号利用状況を的確に把握し、円滑なセキュリティ移行を実現することを目的としたものである。
PQC移行の重要性と課題
近年、量子コンピュータの技術が急速に進化しており、現在広く用いられているRSAやECCといった公開鍵暗号は、将来的に解読されるリスクが懸念されている。この脅威に対処するため、米国国立標準技術研究所(NIST)が主導する耐量子暗号の標準化が進展しており、これに伴い企業は旧式の暗号からの段階的な移行が求められている。
しかし、現実には多くの組織が、オンプレミスやクラウド環境が複雑に入り組んだ状態にあり「どのシステムでどの暗号が使用されているのか」といった情報を網羅的に把握できていないのが一般的だ。このため、PQC移行を目指す第一歩として、まずは「暗号の棚卸」を効率的に行う必要がある。
「CipherLens」の機能と特徴
「CipherLens」は、ネットワーク上の暗号通信をパッシブに監視し、使用されている暗号アルゴリズムを自動的に検出し可視化するツールだ。具体的には、TLSやIKEなどのハンドシェイク情報を解析することで、PQC移行計画の策定に欠かせない基礎情報を提供する。初めて導入を検討する企業も安心して利用できる設計となっている。
自動検出と継続的可視化機能
従来のネットワーク環境に影響を与えずに暗号利用状況を把握できるため、システムの稼働に支障を来す心配がない。また、環境における暗号方式の更新や設定変更がある場合でも、継続的な可視化を通じて情報の正確性を維持し、企業のセキュリティ対策が常に最新の状態であるようサポートする。
耐量子リスク評価機能
NISTのPQC標準に基づいて検出された暗号方式を評価し、分類する機能も備えている。これにより、どの暗号を対象とするか、影響の範囲をどこまで把握するか、さらには対応の優先順位をどのように設定するかという判断材料を提供する。進化する脅威に対して、企業は迅速に対応できるようになる。
柔軟なポリシーカスタマイズ
企業ごとのコンプライアンス要件やリスク許容度に応じて、評価基準や分類ルールを調整することも可能だ。これにより、それぞれのセキュリティ方針に合った運用設計を実現できるため、多様な業界ニーズに対応した運用が行える。
コンプライアンス対応と監査支援
また、PCI-DSSやHIPAA、SOC 2などの各種フレームワークで求められる暗号要件への対応状況を整理し、監査に向けた説明や報告用レポートの作成を支援する機能も有している。これにより、企業が求められるコンプライアンスを確実に満たすことができる。
トライアルプログラムとパートナー募集
QNS Servicesは、2026年6月に予定している正式な商用リリースに先立って、国内企業や団体を対象にトライアルプログラムを提供する。このプログラムでは、早い段階から暗号の棚卸やPQC移行計画の策定に取り組む企業に対し、実環境での評価を支援し、本格導入に向けたリスク評価を行う。この機会を利用することで、組織は脅威に対する耐性を高めることができるだろう。
また、CipherLensを国内で展開するにあたり、システムインテグレーターやマネージドセキュリティサービスプロバイダー、セキュリティベンダー、コンサルティング企業との協業を進めるため、販売・導入パートナーを幅広く募集している。興味のある方は、下記のお問い合わせ先に連絡をしよう。
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