慶應イノベーション・イニシアティブがエイターリンクに出資
慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は、革新的なワイヤレス給電技術を展開するエイターリンクに対して追加の出資を行いました。この出資により、エイターリンクは合計28億円の資金を調達し、今後の事業展開に向けた新たなステップを踏み出します。
この投資は、KIIが運営するファンドからのものであり、エイターリンクの成長を支援するために行われました。エイターリンクは、米国スタンフォード大学の研究成果を基にしたスタートアップであり、配線の不要な「デジタル社会」の実現を目指しています。
空間伝送型ワイヤレス給電技術の実用化
エイターリンクは、CTOである田邉氏が米国スタンフォード大学で培った高度なワイヤレス給電技術を活かし、FA(Factory Automation)領域やビルマネジメント領域に応用したプロダクトの開発を行っています。新たな資金調達により、同社はその技術のさらなる実用化を進めることが可能になりました。
同社は2024年3月に新たなワイヤレス給電システムである「AirPlug™」の一般販売を開始する予定です。このシステムは、空間伝送型ワイヤレス給電技術を用いており、従来の配線に依存しない便利さを提供します。これまでの研究成果を活かして、今後は小型化や省電力化を進める新たな半導体の開発が行われます。
グローバル市場への展開
エイターリンクは、今回の資金調達を契機に、FA領域やビルマネジメント領域に加え、新たな市場へ進出するための研究開発に注力する方針です。また、同社の技術を国際的に展開し、ワイヤレス給電技術をインフラとして普及させることを目指しています。
KIIの役割と未来
KIIは、2015年に設立され、主に慶應義塾大学の研究成果を基にしたスタートアップを支援してきました。近年では、シードステージからアーリーステージの企業に投資を広げ、デジタル技術による社会革新や医療の課題解決に取り組む企業を支援しています。今後も、大学の研究機関から生まれた優れた技術や知的財産を社会に実装する活動を推進していきます。
エイターリンクの技術革新は、私たちの生活に大きな変化をもたらす可能性があります。今後の展開から目が離せません。新たな技術がもたらす未来を楽しみに待ちましょう。