阪神・淡路大震災の教訓を世界へ発信する取り組み
阪神・淡路大震災から30年が経ち、その経験をもとにした防災の取り組みがいよいよ世界に向けて発信されます。2025年10月7日(火)、大阪・関西万博会場で特別なイベント「世界を変えるのは何か?~ベストプラクティスに学ぶ未来へのヒント~」が開催されます。このイベントには、独立行政法人国際協力機構(JICA)の関西センターが登壇します。
現在、大阪・関西万博では、世界各地の様々な課題解決に寄与するプロジェクトを紹介する「ベストプラクティス」プログラムが実施されています。数多くの取組が寄せられ、2,700件以上が「共創チャレンジ」あるいは「共創パートナー」として登録されています。その中から、選定委員の厳しい審査を経て、特に優れた25件が「ベストプラクティス」として認定されたのです。
この中に、JICA関西が立ち上げた「共創の力で築く持続可能な未来:JICA関西/DRLCの防災プラットフォーム」が選ばれました。このプラットフォームは、兵庫県とJICAが2007年に共同で設立した国際防災研修センター(DRLC)を通じて、阪神・淡路大震災の経験と復興の知識を開発途上国の防災専門家や行政官と共有する取り組みです。これまでに4,000名近くの方々に対して、これらの知見を伝えてきたことが高く評価されています。
選ばれた4件のプロジェクトの代表者が一堂に会し、パネルディスカッションを行うこのイベントは、ただの情報提供にとどまらず、課題解決に向けた共通のアプローチや発見を皆がシェアする貴重な機会となることが期待されています。阪神・淡路大震災から学んだ教訓が、どのように今後の防災活動に役立つのか、そして、未来の課題解決に向けたヒントを見つける場となるでしょう。
特に、JICA関西から登壇するのは、兵庫県の初代防災監であり元副知事の齋藤富雄氏。この方はDRLC設立の経緯や防災に対する思いを語り、独自の視点から貴重な情報を提供します。
イベントは万博会場の「テーマウィークスタジオ」で行われ、オンラインでの配信も予定されています。ディスカッションは18:15から20:00までの時間帯で行われ、多くの方々が参加できるよう配慮されています。
加えて、取材を希望するメディア関係者に向けて、各自で取材パスや万博入場チケットの手配をお願いしています。取材については事前に調整が必要ですが、貴重な現場での情報収集が可能です。興味のある方はぜひ、アクションを起こしてください。
この「ベストプラクティス」に選ばれた取り組みを通じて、世界中の防災に対する意識と実践が高まることを期待し、今後の公共政策や活動がどのように展開されていくのかを見守っていきたいと思います。地域の防災活動が国際的な視野で評価される今、私たち一人ひとりがどのように貢献できるかを考える機会でもあります。