神社と大学の12年の合作が生んだ新たなおみくじ「天祖神社歌占」の魅力とイベント情報

神社と大学の12年の合作が生んだ新たなおみくじ「天祖神社歌占」の魅力

1. 12年間の共同プロジェクト

成蹊大学文学部の平野多恵教授と天祖神社宮司の小林美香氏は、2014年4月から「天祖神社歌占」という新しいおみくじの制作を開始してから、12年の歳月が流れました。このプロジェクトの特徴は、和歌を通じて神様のメッセージを伝えること。すでに23の神々に基づく歌占が制作された中、このたび「富士の神」の歌占が加わり、ついに完成を迎えます。

2. 「天祖神社歌占」の概要

「天祖神社歌占」は、参拝者が献じた和歌をもとに、神様のお告げを和歌で表現した独自のおみくじです。神社の伝統的な文化を現代に活かしつつ、参拝者に新しい形の幸運をもたらします。この新たなおみくじが完成した背景には、江戸時代の文化財を活用し、古来から続く信仰の深さを感じられるような工夫もあります。

3. おみくじの新たなスタイル

「歌占」は、神様のメッセージを和歌で示すもので、従来のおみくじとは異なり吉凶に分かれません。富士山の神、富士の神の歌占は、江戸時代から続く富士信仰に基づいており、その独自性が多くの参拝者に親しまれています。また、神社内には100km先の富士山を望むことができる「富士山遥拝所」があり、富士の神を仰ぐ場としても重要です。

4. 祭りとイベントの開催

歌占の完成を祝うために、いくつかのイベントが企画されています。2025年12月27日（土）には天祖神社で歌占奉納祭が行われ、新たに制作された「富士の神」の歌占が神前に奉納されます。この祭りでは、和歌が披講され、古の歌が多くの人々に受け継がれてゆきます。

また、その後1月3日（土）と11日（日）には、成蹊大学の大学院生による歌占の奉仕が行われ、参拝者はリアルな和歌占いを体験できるチャンスです。特に、11日には天祖神社マスコットキャラクター・ピーチくんも登場予定で、子供たちにも人気のイベントとなっています。

5. 対談イベントと神さま読本

1月3日と1月11日には、「天祖神社歌占」の完成を記念した対談イベントが開催され、プロジェクトの12年間の歴史や意義について深く語られます。さらに、同時に『天祖神社歌占神さま読本』が発行され、神様との縁を結ぶ方法や神社情報も掲載されています。これは、参拝者にとっても神職や研究者が協力して作り上げた貴重な一冊です。

6. 古き良き伝統を未来へ

このおみくじプロジェクトは、ただの運試しではなく、日本文化や神話に深く根ざした意味を持つものです。12年という長い道のりを経て完成した「天祖神社歌占」は、地域文化を未来に伝える重要な役割を果たすことでしょう。ぜひ、この機会に天祖神社を訪れて、歌占を体験し、神様のメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか？