大阪ガスとSTUDIO ZEROの新たな挑戦
最近、大阪ガス株式会社と株式会社プレイドの社内起業組織STUDIO ZEROが共催で開催したセミナー「EC事業における顧客体験向上戦略」が、多くの注目を集めました。本イベントでは、新規事業開発に関する重要な知見や実体験がシェアされました。
STUDIO ZEROは新規事業開発サービスを提供し、企業が自身の力で新たなビジネスを生み出すための支援を行っています。具体的には、経験豊富なメンバーが企画から実施までの全工程をサポートする一方で、企業の独自性を尊重し、内製化を促進しています。このような取り組みは、企業自身が持つ潜在能力を引き出し、より持続可能なビジネスモデルの構築を目指しています。
セミナーの内容
セミナーには、大阪ガスのエナジーソリューション事業部から村井氏と春日氏が参加し、新規事業「FitDish」について深く掘り下げました。村井氏は、100年以上の歴史を持つ大手ガス会社である大阪ガスが進める新たなビジネス戦略について次のように述べました。 "FitDishのようなライフビジネスソリューションの領域にも挑戦しており、事業のポートフォリオを変えることを目指しています。"
新規事業「FitDish」に関しては、「冷蔵のおかずパウチを宅配するサブスクリプションサービス」と説明し、顧客に寄り添ったおまかせ診断の機能が特徴であると強調しました。このサービスは2023年9月にスタートし、当初は共働き世帯をターゲットにしていたものの、現在では幅広い世代や世帯に利用されるように発展しています。
新規事業の立ち上げに伴う課題
村井氏は、新規事業を立ち上げる際の困難についても率直に語りました。新卒3年目という立場で新規事業に挑むことは容易ではなく、業務の優先順位付けなど多くの課題があったと告白しました。特に、新規事業に適したKPIの設計や、実績をいかに活用するかという面で戸惑いを感じたといいます。"サブスク事業でも、新規と継続をどう伸ばしていくかを言語化するのが難しい"と、実体験からのリアルな声が響きました。
改善策とその成果
上田氏は、このような課題を克服するために定めた改善ステップを詳述しました。具体的には、新規顧客獲得施策の最適化、データの可視化と分析、ユーザーインターフェース・ユーザーエクスペリエンスの向上、そして顧客の声を収集し分析することが挙げられました。特に注目されたのは「顧客理解」を深めるために受けたフィードバックの価値でした。
セミナーを通じて示された数々の具体策は、今後の新規事業開発に向けた貴重な教訓となるでしょう。顧客との距離を縮め、ニーズを的確に捉えることで、企業はより革新的なサービスを展開できるはずです。STUDIO ZEROと大阪ガスの共創が生み出す未来に、期待が高まります。