日韓国交正常化60周年記念特別公演
国立劇場で開催される特別企画公演が、日韓国交正常化60周年を記念して行われます。本公演では、ユネスコの無形文化遺産に登録されている「組踊」と「宗廟祭礼楽」が共演。これにより、日韓の伝統芸能の魅力を存分に味わうことができる貴重な機会となっています。
組踊とは?
組踊は琉球王国で誕生した伝統芸能で、清国からの使節をもてなすために創作されました。独特のリズムに特徴的なセリフや、三線や箏などの楽器、華麗な舞が組み合わさった総合芸術です。その音楽は非常に豊かで、「組踊を聴く」という言葉もあるほど。また、草野心平の詩にも唄われるなど、日本の文化にも根ざした存在となっています。
今回は、『万歳敵討』が上演されます。物語は謝名の子が父の仇を討とうとする過程を描いており、感情が揺れ動く兄弟の姿が見どころです。この作品では、特に謝名の子が弟に対して行う説得のセリフが印象的であるため、観客はその言葉の力強さに魅了されることでしょう。
また、組踊の他にも、琉球舞踊から『かぎやで風』『前之浜』『かせかけ』という3つの作品が演じられます。これにより、観客は沖縄の多彩な文化に触れることができるでしょう。
宗廟祭礼楽について
韓国の『宗廟祭礼楽』は、李王朝の国王たちを祀る宗廟で行われる祭祀の際に行われる芸能です。この芸能もユネスコの無形文化遺産に登録されています。15世紀頃から受け継がれており、韓国の総合的な芸能の象徴です。
公演では、保太平と定大業を中心に構成された11曲が披露されます。文舞と武舞が織りなす音楽と舞は、非常に美しい響きと共に、壮麗な舞台を創り出します。観客は、韓国の国立国楽院から来る約70名の実演家たちによる、圧倒的なパフォーマンスを目の当たりにすることができます。
公演の詳細
この特別企画公演は、令和7年4月19日(土)に文京シビックホールで開催されます。開演は午後1時、終演予定は午後3時30分です。入場料金は、1等席9,000円(学生6,300円)、2等席8,000円(学生5,600円)とお手頃です。また、車椅子用スペースもご用意されています。
チケットの購入は、国立劇場の公式サイトまたはチケットセンターで行えます。この機会に、日韓の伝統芸能の共演をぜひ堪能してください。
アクセス
会場は東京の文京区に位置し、最寄り駅は後楽園駅および春日駅から徒歩圏内。公共交通機関でのアクセスが非常に便利です。
国立劇場の56回目の企画公演に、ぜひご注目ください!