国際協同組合年を迎え、2月12日(水)に新宿区大久保に本部を置くパルシステム連合会が中心となり、東京中央事業本部で職員研修が行われました。今回の研修には、労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団の参加もあり、異なる協同組合の事業を学ぶ良い機会となりました。
研修の主役は、入職5~6年目の若手職員たちで、全体で26名が参加。プログラムは「生協・協同組合の基礎知識」「協同組合の多様性」「活動団体の声を聞く」という3つのテーマに分かれて進行しました。最初に、コモテック人材開発研究所の井上淳信代表が基礎知識に関する講演を行い、参加者は協同組合の基本的な考え方を学んだ後、次に進みました。
続いて行われた第二部では、全国労働金庫協会の西田麻紀さんや神奈川県農業協同組合中央会の岩堀義一さん、ワーカーズコープ・センターの尾添良師さんという3名の講師が各組織の事業内容について詳しく説明しました。多様な協同組合が、どのように地域社会とつながり、どのような事業を行っているかに対する関心が高まる様子が見られました。
意見交換の時間では、参加者同士の活発なディスカッションが展開され、特に「協同組合ならではの地域とのつながり」について感心する声が上がりました。実際の業務や事業内容に関する質問も多く寄せられ、講師たちは一つ一つ丁寧に応じていました。
交流会では、一般社団法人反貧困ネットワークの瀬戸大作さんが貧困支援の重要性について熱く語り、参加者は深刻な相談内容にショックを受けつつも、その活動に対する熱意に感銘を受けました。参加者は「自分の仕事の必要性を実感した」と振り返っており、協同組合の役割の重要性を再認識するきっかけとなったようです。
さらに、研修終了後には、アンケートを通じて様々な意見が寄せられ、「自分たちの仕事に誇りを持ちたい」との声も多く、今後も協同組合としての役割に真摯に向き合う姿勢がうかがえました。パルシステムは、2025年にはさらに多くの若手職員が集まる研修を予定しており、協同組合の繋がりや理解を深めるための活動を強化していくとのことです。
国際協同組合年にあたり、こうした研修を通じて次世代を担う職員たちに新たな学びの機会を提供することで、より良い社会を目指していくパルシステムの未来が期待されます。今後も協同組合という形態が持つ力を十分に引き出し、地域や社会と密接に関わる活動に取り組んでいくとの意気込みを感じました。