PFASフリー配管が進化
2025-07-08 11:48:15

先端半導体製造向け、PFASフリーの超純水配管開発が進展

PFASフリーの超純水用配管がもたらす未来



クリタグループと積水化学が共同で進めている、超純水向けのPFASフリー配管の開発が進展しています。この新しい資材は、先端半導体製造における期待に応えられる特性を持ち、従来の有機フッ素化合物に代わる選択肢として注目されています。

PFASとは何か。


PFASとは人工的に作られた有機フッ素化合物の総称で、その特性から幅広い用途に使われます。耐薬品性や耐熱性が高く、工業用から消費者向け製品まで多岐にわたります。しかし、PFASの中には発がん性や成長への影響が懸念される物質が含まれており、最近では水質規制が厳しくなっています。日本でも2026年度から特定のPFASについて水道水水質基準が設けられることが予定されています。

クリタグループの取り組み


クリタグループは、PFASの問題に対して真摯に向き合っており、社会課題として捉えています。水と環境における多面的な情報を収集し、PFASの分析、処理、そして処理材の廃棄に関する技術的知見を提供しています。特に、PFASフリー部材の開発は実用化に向けた重要なプロジェクトで、様々な企業と連携しながら進められています。

半導体産業の要求


先端半導体産業では、配管に含まれる無機物や有機物が製造過程に影響を与えないよう、低溶出性の資材へのニーズが高まっています。クリタグループは、これに応じて積水化学と共同で研究を重ね、特殊オレフィン樹脂を用いた新しい配管素材を開発しました。

試験と実証の成果


2022年11月から始まった試験では、これまでのPVDF樹脂と同等の性能が確認されています。特に、溶出性、微粒子発塵性、ガス透過性において高い基準を満たしています。また、PFASに関する改良も進めており、PFASフリー実現に向けて具体的な成果を上げています。

今後の展望


実用化を目指し、海外の超純水製造装置への導入準備も進められています。半導体製造工程のみならず、他のプラントへのPFASフリー化を推進すべく、さらなる共同開発が続けられるでしょう。

クリタグループは、創立以来培った水に関するノウハウを駆使して新たな価値を提供し、持続可能な社会の実現を目指しています。環境への配慮とともに、お客様に信頼される技術とサービスを提供し続けることで、未来を切り開いていくことでしょう。


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