八王子市が実現した「てくポ」の成功と新施策『まちえみ』の展開
東京都八王子市が、シニア層を中心に高い人気を誇る健康ポイント制度「てくポ」を展開しています。このアプリは、脳を活性化させることを目的としたもので、60歳以上の市民の約12人に1人、16,000人が日常的に利用しています。特に注目すべきは、この数値が自治体アプリとしては異例のものであり、継続率も約80%と高いため、シニア世代の健康行動が定着している証拠です。
健康ポイント『てくポ』とは何か
「てくポ」は、歩行や食事記録、脳トレ、地域の健康講座、ボランティア活動などを通じてポイントを獲得できるアプリです。市内の参加者は、貯めたポイントを地元の店舗で利用したり、電子通貨に交換することもでき、地域経済に貢献する仕組みとなっています。これにより、シニア層が健康でいるだけでなく、地域活性化にも寄与しています。
課題の「原資持続化」への取り組み
これだけの規模に成長した背景には、地域経済やシニア層の健康づくりへの貢献がありますが、同時に新たな課題も見えてきました。それが、健康ポイントの原資を持続可能な形で調達することです。多くの自治体では、補助金や予算に依存した運営が行われているため、予算の変動によって運営が影響されやすいのです。この問題を解決するために、八王子市では新たに原資循環モデル「まちえみ」を実施することになりました。
原資循環モデル「まちえみ」の実施
八王子市と株式会社ベスプラは、地域経済を活性化しつつ健康ポイント制度を持続可能にする新モデル「まちえみ」を導入します。この新しいモデルでは、市内事業者の広告掲載料が健康ポイントの原資に充当され、自治体予算に依存しない仕組みが成立します。このおかげで、地域事業者は新しい広告チャネルを得ることができ、市民の健康づくりを支援しながら持続可能な運営が期待されています。さらに、広告収益は健康ポイント原資へと還元され、地域にとってもダブルの好影響がもたらされるのです。
すでに高い評価を受けている「てくポ」
「てくポ」は日本健康会議の表彰で「最優秀賞」を受賞しており、官民連携による健康と地域経済の循環を実現した事例と評価されています。また、2026年には神奈川県の「ME-BYO BRAND」にも認定される見込みで、さらなる展開が期待されています。
全国展開も視野に
八王子市の「てくポ」と「まちえみ」は全国各地の自治体への導入が進んでおり、多くの地域での健康ポイント制度のデジタル化、介護予防ポイント、ボランティアポイントなどの活用が期待されています。今後、デジタル庁のサポートを受けながら、全国に広がる可能性を秘めています。
まとめ
「てくポ」の成功は、市の取り組みの成果であり、シニア層に対するデジタル施策の可能性を示しています。「まちえみ」の導入により、健康ポイント施策が持続可能なものとなり、地域経済を支える新たな力となるでしょう。八王子市の挑戦が今後も注目されることは間違いありません。