廃繊維から生まれた次世代染料「EnzyBlue」
2025年10月7日、長瀬産業株式会社、オー・ジー長瀬カラーケミカル株式会社(ONC)、そしてマイクロバイオファクトリー株式会社(MBF)は、革新的なリサイクルインディゴ染料「EnzyBlue」を共同で開発しました。この新しい染料は、廃棄される運命にあったデニム繊維や古着を再利用して生まれており、持続可能な製造サイクルを実現するための重要なステップとなります。
環境への影響を軽減する取り組み
近年、ファストファッションの普及などにより、アパレル業界は廃棄物による環境負荷や資源の枯渇に直面しています。特にデニムは、年間20億本以上が生産されている非常に人気のある素材ですが、その染色工程では従来型の化学合成インディゴ染料が使用されており、持続可能性が問題視されています。そこで、NAGASEグループとMBFは、廃繊維を元にしたリサイクルインディゴ染料の開発に着手しました。
技術革新による実現
従来、リサイクルインディゴ染料の開発は非常に難しいとされていましたが、MBFが開発した酵素技術によって新たな道が開かれました。この技術により、廃繊維から高品質な染料を抽出することが可能となり、ONCがその製造と品質管理、量産化のノウハウを提供。同時に、長瀬産業が持つアパレル業界の広範なネットワークを活用し、これらの技術を組み合わせることで「EnzyBlue」の商業化を実現しました。特にこの染料名「EnzyBlue」は、使用されている酵素技術の英語表記に由来し、環境への配慮を象徴しています。
未来への展望
NAGASEグループは「EnzyBlue」を通じて、国内外のアパレルメーカーとの連携を強化し、染色業界全体の持続可能性向上に貢献することを目指しています。また、廃棄物の削減や資源循環の促進、安全で責任ある生産体制の構築を推進し続ける方針です。さらなる技術改良や研究も進め、サステナブルファッションの普及を支援することで、今後の業界に新たな風を吹き込むことを期待しています。
企業概要
長瀬産業株式会社
- - 社名:長瀬産業株式会社
- - 本社所在地:東京都千代田区
- - 代表者:上島宏之
- - 事業概要:化学品、合成樹脂、電子材料などの輸出・輸入及び販売
- - URL:長瀬産業公式サイト
オー・ジー長瀬カラーケミカル株式会社
- - 社名:オー・ジー長瀬カラーケミカル株式会社
- - 本社所在地:大阪市西区
- - 代表者:篠田篤
- - 事業概要:染料やケミカルの販売
- - URL:ONC公式サイト
マイクロバイオファクトリー株式会社
- - 社名:マイクロバイオファクトリー株式会社
- - 本社所在地:大阪市北区
- - 代表者:清水雅士
- - 事業概要:バイオ化学品の研究開発、製造及び販売
- - URL:MBF公式サイト
お問い合わせ
- - 長瀬産業株式会社: 公式サイト
- - 機能化学品事業部: TEL:080-2542-5064
- - 報道関係: TEL: 070-4314-0671
この取り組みが、より持続可能な社会を実現する一助となることを願っています。