少子高齢化時代の強力な味方「アルムニア」の登場

新たな雇用のカタチ「アルムニア」の登場

2025年7月1日、株式会社ツナグループ・ホールディングスが新しいアルバイト・パート専用のタレントプールシステム「アルムニア」を発表しました。このシステムのリリースは、日本の労働市場に新たな風を吹き込み、特に644万人に上るとされる労働需給ギャップの解消に寄与すると期待されています。

労働力人口の減少とアルムナイ採用

日本は急速に進行する少子高齢化により、労働力人口の減少に直面しています。特にサービス業などの労働集約型産業では、即戦力となる人材の不足が深刻な課題となっています。そんな中、労働者としてのライフステージに変化を経験した人々が、以前の職場に戻りたいというニーズが高まっています。調査によると、転職経験者の約3人に1人が過去に退職した会社に戻りたいと感じていることがわかりました。

このような背景の中で、「アルムナイ（退職者）採用」が注目されています。自社での勤務経験がある退職者は、企業文化に親しんでいるため、再雇用の際のミスマッチのリスクが少ないとされています。しかし、軸としてのアルムナイ採用は、これまで主に正社員を対象にされており、アルバイトやパートに関してはニーズが満たされていませんでした。

アルムニアの機能と利点

「アルムニア」は、アルバイト・パート特化型のシステムで、一度働いた人をデータベースに登録し、企業と求職者が互いの希望に合わせたマッチングを可能にします。このシステムの最大の特徴は、退職をした人々との関係を維持し、両者が希望するタイミングで簡単に復職できる環境を作る点です。これにより、企業は必要な人材を迅速に確保し、労働力の流動性が高まります。

アプリでの手続き完結

また、採用、勤怠管理、給与支払いなどの手続きを全てアプリで完結できる仕組みになっており、企業と求職者の双方にとって負担が軽減されます。特に、「誰が・いつ・どこで働いたか」をデータとして一括管理できるため、法的なコンプライアンスの遵守や労務管理が効率的に行える点も大きな利点です。

データベースの活用によるコスト削減

「アルムニア」は、単なる再雇用プラットフォームではなく、人材を戦略的に蓄積し活用できる「人的資産データベース」として機能します。このデータベースにより、求人設置から人材確保にかかるコストや時間が大幅に削減されます。さらに、同グループ各社間での退職者情報の共有が可能で、企業間の人材活用も推進されます。

これからの展望

今後、ツナググループは「アルムニア」の機能をさらに拡張し、アルバイトやパートタイム従業員のネットワークを強化していく方針です。企業における雇用維持や再雇用施策の推進を図りながら、労働需給ギャップの解消に向けた取り組みを進めて参ります。さらに、採用現場に新しい雇用の選択肢を提供し続けることで、求職者と企業が共に成長できる環境を整備していくことを目指します。

日本の労働市場における新たな雇用のあり方を示す「アルムニア」が、次世代の採用システムとして確立されることに期待が寄せられています。