岡山大学が挑むCO₂「見える化」プロジェクトと地域企業の連携の未来

岡山大学が推進するCO₂「見える化」への取組み

岡山大学（所在地：岡山市北区、学長：那須保友）は、地域の商工会議所との協同で、学生たちが地域企業と共にCO₂の排出を可視化するプロジェクト「カーボンフットプリント（CFP）算定プロジェクト」を推進しています。この活動は、環境への配慮がますます重要視される現代において、地域と大学がどのように固い絆を築きながら未来をよりよいものにしていけるかを示す良い例となっています。

プロジェクトの背景と目的

2025年11月4日、岡山大学の経済学域に在籍する学生たちが、有限会社東山冷機の工場を訪問し、再生フロンの製造プロセスを学ぶ工場見学を行いました。カーボンフットプリントプロジェクトは、環境省が提唱する脱炭素社会の実現に向けたモデル事業として設立され、学生たちは環境負荷を減少させるための具体的なデータを収集し、分析することを目的としています。

工場見学の内容

工場見学では、東山冷機の小原章弘代表取締役から再生フロンに関する詳しい説明があり、フロンの回収から再生、再利用までの流れを示しました。参加した天王寺谷達将准教授のゼミに属する4名の学生たちは、廃棄処理と再生プロセスの違いについて知見を深めました。このように、現場で実際の手法を観察することは、単なる理論研修では得られない貴重な経験です。

学生たちの意見と今後の展望

見学を終えた後、学生たちは活発な議論を行いました。彼らは、再生フロンの再生プロセスがCO₂削減にどのように寄与するのかを具体的に数値として検証したいという意向を示しました。また、小原社長の理念を強く感じ取り、再生フロンの普及に努めたいとの思いを抱いていました。これにより、学生たちはただ知識を受け取るだけでなく、自らの手で未来を築き上げる意識を持つようになっています。

産学連携の重要性

この取り組みには、両備ホールディングスの担当者も参加しており、地域内での循環型ビジネスや物流設備分野との連携について意見交換が行われました。産学連携の強化が求められる現代において、岡山大学が地域企業と共に活動することは、持続可能な社会を築くためのバイタルな要素となっています。

将来的なビジョン

岡山大学では、今後も学生たちが今回の工場見学を基にカーボンフットプリントの算定を目指して作業を進める予定です。具体的には、再生フロンの環境負荷低減効果を定量的に示すためのデータを特定していきます。これにより、地域の脱炭素経営に向けた新しい知見を提供し、さらに多くの地域企業とその活動を広めていく計画です。

まとめ

岡山大学はこのプロジェクトを通して、地域との共生を実現し、持続可能な社会に向けた道筋を示しています。学生たちが実践的な知識を身につけると同時に、地域企業との協力によって生まれる新しい価値を創造していく様子は、今後の展開において大いに期待されるでしょう。岡山大学の取り組みに、ぜひ注目してみてください。