LIFULL ArchiTechとELDNACSによる新たな循環可能な住環境支援モデルの構築

2025年7月15日、株式会社LIFULL ArchiTechは株式会社ELDNACSと連携協定を結び、災害発生時や復興後の地域活性化を目的とした循環可能な住環境支援モデルの構築を目指すことが発表されました。この取り組みは、地域で発生する様々なニーズにタイムリーに応えることを目的としています。

インスタントハウスの活用

両社の連携の第一弾として、2025年7月19日と20日に開催された「FUJI ROCK FESTIVAL」の人気エリア「PYRAMID GARDEN -Beyond the Festival-」で、数時間で設営可能な「インスタントハウス」を活用したイベントが行われました。この活動は、災害時の支援のみならず、地域の復興後の日常生活における循環をも見据えています。

CANDLE JUNE氏が代表を務めるELDNACSは、過去に多くの被災地支援の経験を持ち、そのノウハウをLIFULL ArchiTechと共有することで、災害支援から日常利用までを繋ぐ循環可能な住環境が実現します。特に、このインスタントハウスは、ただ避難所を提供するだけではなく、人々が集まりコミュニケーションを育む「空間」としての役割も果たすのです。

災害支援から発展する地域活性化

被災地支援は、それ自体が終点ではなく、地域復興や日常の生活の再構築を見据えたものです。CANDLE JUNE氏は、地域コミュニティの活動や支援を行う中で、様々なイベントの開催や地域の活性化を目指してきました。今回の連携協定では、こうした活動をさらに発展させるための知見とノウハウが活用されます。

今後の展望

今後、インスタントハウスは、緊急時だけでなく、地域の活性化や日常のニーズにも応伴う多様な利用が期待されます。具体的には、災害シェルターとしての使用、地域イベントでのコミュニティスペースとしての活用など、利用シーンを広げることで、より多くの人々の暮らしを支えることが可能になります。LIFULL ArchiTechはこの新しい建築プロダクトを社会インフラとして位置づけ、地域の課題解決に向けた取り組みを加速していきます。

過去の実績

これまでにLIFULL ArchiTechは、トルコとシリアでの大地震や令和6年能登半島地震などでインスタントハウスを設置し、被災地支援を行ってきました。この経験から得た教訓をもとに、災害時には迅速な支援が必要とされることから、平常時から利用できる空間づくりの重要性が再確認されています。日常生活と非常時の双方で利用できるインスタントハウスのフェーズフリーな活用を推進することにより、地域に寄り添ったエコシステムが生まれるのです。

PYRAMID GARDENでの実証展開

PYRAMID GARDENで行われた「猛暑でも快適空間！インスタントハウスの涼み体験コーナー」は、インスタントハウスの優れた断熱性能を体験できる場として設けられました。このコーナーで訪れた人々は、音楽を楽しみながら自然と文化を共に学ぶことができ、地域とのつながりを深める機会となりました。また、このような活動を通じて、地域の活性化を図ることが目指されています。

インスタントハウスは、災害が発生しなくとも普段から利用できる新しい形の建築物として、多くの地域での活用が求められています。この取り組みを通じて、私たちは地域の人々と共に、新しい価値観を創り上げ、より良い未来を築いていくことを目指しています。