2025年大阪万博で披露される画期的な文化財修復技術の展示

2025年日本国際博覧会での注目プロジェクト

2025年5月3日から5日まで、大阪・関西万博のEUパビリオンにおいて、東京理科大学の四反田功准教授と資生堂の小倉卓客員准教授が中心となる国際共同研究プロジェクト「GREENART」が出展されます。このプロジェクトは、ヨーロッパ連合の研究・イノベーション支援プログラム「ホライゾンヨーロッパ」に選ばれ、文化財の修復技術の発展とその社会的応用に焦点を当てています。特に、科学と芸術の融合を象徴する試みとして、歴史的な美術作品の保全が追求されています。

展示の目的と重要性

文化財の保存と修復は、単なる芸術作品の保護だけでなく、持続可能な社会の構築にも寄与します。しかし、従来の技術は専門家に依存しがちであり、標準化や環境に配慮した方策が必須です。そこで、四反田准教授と小倉准教授は、電気化学や分析化学の知識を駆使して、新たな絵画分析技術の開発に挑戦。その結果、科学的根拠に基づいた修復技術の確立を目指しています。

新たな価値創造の場

今回の万博では、絵画修復技術を活用した新たな社会的価値創造にも期待が寄せられています。資生堂とのコラボレーションにより、「肌というキャンバスを守る」という視点を共有し、家庭でのスキンケアにも応用できる技術の紹介が行われます。この展示では、文化財修復のプロセスを体験できるブースや、修復技術を応用した化粧品の展示が予定されています。