中国銀行がベンチャーデットファンドに新たに参画し地域スタートアップ支援を加速

中国銀行がFunds Venture Debt Fundに参画

今年の春、Funds Startups株式会社は、金融機関共同研究型のベンチャーデットファンド「Funds Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合」に、中国銀行が参加したことを発表しました。この新たな連携により、ファンドの運営が更に強化され、地域に根ざしたスタートアップへの支援が期待されています。

ファンドの規模と参加金融機関の増加

このクローズをもって、ファンドに参加する金融機関は日本全国で7行になり、国内のベンチャーデットファンドにおいて最大規模を誇る協業金融機関数として位置づけられました。ファンドの総額は約38.5億円となり、設立初期の目標であった30億円を大きく上回る結果となりました。これにより、より多くのスタートアップ企業への資金供給が現実のものとなります。

中国銀行の参画理由

このファンドは、エクイティファイナンスとは異なるデットによる資金調達の選択肢を提供し、成長企業への新たな資金供給手段の確立を目指しています。特に、地域のスタートアップに対しての資金供給が限定的であったという課題がありましたが、中国銀行の参画は、この状況を打破する大きな一歩となるでしょう。

岡山を地盤にする中国銀行の参加により、地域特有の金融知見やネットワークが加わります。これにより、地域発の大学ベンチャーやスタートアップが多様な資金調達手段を享受できるようになることが期待されます。

地域スタートアップの支援が重要

特に、地域のスタートアップは、全国的なスケールではなく、地域ならではの特色を活かしたビジネスを展開していることが多いです。しかし、その一方で資金供給が行き届かない現状は依然としてあり、地域のスタートアップ支援は非常に重要となっています。金融機関が多様な資金調達手段を提供することは、日本全体のスタートアップエコシステムを確立するためにも不可欠です。

今後の展望

Funds Startupsの代表取締役である前川寛洋氏は、中国銀行の参加を心から歓迎し、今後地域のスタートアップの成長支援への連携を強化していく意欲を示しました。また、中国銀行のストラクチャードファイナンス部長、今井康智氏は、地域金融機関としての貢献がスタートアップ企業の成長に繋がることを期待しています。

今後、Funds Startupsは、中国銀行と共に地域スタートアップの資金供給を強化し、より良い金融環境を整備していく方針です。郵便局や地方専業銀行など、他の地域金融機関との協業も視野に入れ、多くの地域資源を活用したスタートアップ支援を進めていくことに注力していきます。この連携がもたらす新たなビジネスチャンスに期待が寄せられています。