日立が日本オラクルよりAI分野での特別賞を受賞
株式会社日立製作所が、日本オラクル株式会社が主催した「Oracle Japan Award 2025」において、AI分野での優れた協業を表彰する「Best Cloud AI Partner of the Year」を受賞しました。日立とオラクルは、共にAI技術の普及に貢献してきた実績が評価され、この名誉ある賞を手にすることとなりました。
協創プロジェクトとその成果について
この受賞の背景には、両社の協創プロジェクトがあります。このプロジェクトでは、Oracle DatabaseとOracle Cloud Infrastructure(OCI)を活用し、製造業向けの在庫情報に関するAIエージェントを構築しました。このAIエージェントは、リアルタイムで基幹データを検索し、問い合わせ業務を効率化しています。実際に、担当者の質問に応じて、文書のベクトル検索や在庫情報のSQL検索を適切に使い分けることで、複雑な質問にも高精度な回答ができるように設計されています。
このプロジェクトは、経験豊富な若手のデータサイエンティストやクラウドソリューションエンジニアが中心となって進められ、わずか3か月で完了しました。日立が長年にわたり培ってきたオラクル製品の扱いに関する豊富な経験や、生成AIの活用による業務改革の知見も本プロジェクトの成功に寄与しています。
新たなサービスの展開
得られた成果を基に、日立は「クラウド移行支援サービス for Oracle Database」や「AIエージェント開発・運用・環境提供サービス」の展開を進めています。これらのサービスは、具体的には、エンジニアが両方の分野に精通し、効率的なクラウド移行を支援するものや、熟練者のノウハウをAIに組み込むことで、顧客専用のAIエージェントを迅速に提供することを目指しています。
今後の展望
今後も日立は、日本オラクルと連携し、企業における基幹業務データの安全な管理とAI活用の促進を図り、お客様や社会のさまざまな課題解決に向けたソリューションを展開していくことを宣言しています。
日本オラクルのコメント
日本オラクル株式会社の常務執行役員アライアンス統括、佐野守計氏は、日立との協業の重要性を強調し、これまでの共同検証プロジェクトや、AIエージェントの構築における成功を賞賛しました。彼は、今後も生成AIを含むさまざまな分野での協力を期待していると述べています。
日立とオラクルのパートナーシップは、AI分野だけでなく、より広範なビジネスの可能性を切り開く鍵となることでしょう。これからの動向にも注目が集まります。