クリタとispaceが月面水処理システムの輸送合意を締結!
クリタとispaceが新たな宇宙ミッションへ向けて基本合意
2023年10月、栗田工業株式会社(クリタ)と株式会社ispaceは、月面での水処理をテーマにした基本合意書を締結しました。この合意により、クリタが開発中の月面水処理実証試験装置がispaceのランダーに搭載され、2027年以降の月ミッションに向けて輸送されることが決まりました。
宇宙における水の重要性
宇宙における人類の生活や活動において、不可欠な資源となる水ですが、地球から運ぶコストは非常に高いため、月面での水資源の活用が重要視されています。特に、レゴリスに含まれる氷や水を利用し、ミッションに必要な液体酸素や液体水素を生成する方法が模索されています。これにより、地球からの水の輸送を大幅に削減することが可能となります。
クリタの取り組み
クリタは、この宇宙事業において自身の水処理技術を応用することを目指し、これまでの実績を活かしながら国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力してきました。特に宇宙ステーション向けの水再生システムの実証試験や、月面推薬生成プラントに関するプロジェクトに参加するなど、多方面から宇宙関連の研究を進めています。さらに、ispaceが提案する「Moon Valley 2040構想」にも賛同し、月面探査プログラム「HAKUTO-R」を支援するコーポレートパートナーとして連携を強化しています。
月面水処理システムの未来
本合意により、クリタの水処理システムが月面での実証試験を経て、さらなる開発に向けた道が開かれることとなります。クリタグループは、ispaceなどの宇宙開発に関わる多くの関係者との協業を通じて、水の回収・精製に対する革新的な技術開発を進め、人類の宇宙挑戦に寄与することを目指しています。その活動は、地球上の社会的、産業的な課題解決にもつながることが期待されています。
持続可能な未来への貢献
クリタは、宇宙技術の研究開発を通じて得た知見を地球環境に還元し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを宣言しています。水資源の効率的な利用は、今後の地球環境の持続性に欠かせないため、特に注目されるべき取り組みです。
これからのクリタとispaceの活動に、今後も目が離せません。