持続可能な農業
2025-12-11 10:38:15

女性農業者交流会が描く、持続可能な農業と地域の未来

最近、新横浜で行われた「第24回女性農業者交流会」は、有機農業と地域社会の結びつきを深める重要なイベントでした。本会は、パルシステム生活協同組合連合会と生産者・消費者協議会が主催し、39年にわたり有機栽培を続けてきた生産者たちが集い、自然との共生をテーマにした講演や交流が行われました。

イベントの初日は、全国各地から集まった約45名の女性生産者や農業関係者が新横浜グレイスホテルに集結し、「くらしの中での有機・オーガニック」をテーマにした講演会が行われました。特に注目を集めたのは、山梨県道志村で39年間クレソンを栽培している「フォレストファーム」の中垣和子さんの講演です。彼女は農薬からの脱却を果たし、生態系の回復を体験したエピソードを語りました。

中垣さんは、東京から移住して農業に取り組む中での苦労や有機栽培への移行について、自身の失敗談を笑いを交えながら語りかけました。最初の頃は虫の被害に悩まされていた彼女ですが、農薬をやめることで、自然の生態系が回復し始めたことを感じ、その結果、クレソンが豊かに育つようになったのです。「農薬をやめたらクモが助けてくれた」という言葉には深い意味が込められていました。

その後、交流会では中垣さんが育てた有機クレソンを使った「クレソンのバナナマヨあえ」が提供され、参加者たちは中垣さんの育てる野菜の味わいを堪能しました。特に、彼女が子どものために考案したこのレシピは話題となり、「家でも作ってみたい」という感想が多く寄せられました。

2日目には、地域による分科会が開催され、生産者と消費者の「顔の見える関係」を深化させる企画が展開されました。埼玉県では産地クイズ大会、茨城・栃木では新商品開発をテーマにしたグループワーク、千葉では直営農場でのサツマイモ掘りとブルーベリー植樹、神奈川ではスイーツビュッフェなど、各地の特色を活かしたプログラムが盛り込まれました。参加者は、ただ美味しいものを食べるだけでなく、地域農業への理解を深め、コミュニケーションを楽しむ貴重な時間を持ちました。

交流の中で多くの参加者が笑顔を交わし、共に持続可能な農業について考える機会を得ました。全体会での閉会挨拶では、パルシステム生産者・消費者協議会の小川保代表が「女性は産地のパワーそのものであり、パルシステムと日本の農業にとってかけがえのない宝」と述べ、女性農業者の重要性が再認識される場となりました。

持続可能な食と農の実現を目指し、今後もこのような交流の機会が続くことが期待されます。パルシステムは、生産者と消費者の絆を深め、より良い未来を築くための活動を推進していく所存です。興味のある方は、ぜひ次回の交流会に参加し、地域の農業や食に関わる方々とつながる機会を持ってみてはいかがでしょうか。


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