職場のキーパーソンについてのインタビュー調査の結果発表
この度、学校法人産業能率大学総合研究所が実施した『職場のキーパーソンについてのインタビュー調査』の結果が発表されました。調査の目的は、職場において影響を持つキーパーソンがどのような意識と行動を通じて成果を上げているのかを明らかにすることです。特に彼らが次期管理職候補として期待される中で、管理職に対する思想や志向に影響を与える要因についても探求されました。
調査の背景
昨今、多くの企業では管理職が実務とマネジメントを同時に担当する「プレイングマネジャー」という働き方が主流になっています。2023年の調査結果によると、実務を担っていない管理職はわずか5.1%。この状況では、管理職が果たすべき役割は増え、部下の育成やキャリア支援に十分な時間を割けないことが多くなっています。また、働く人々の価値観やキャリアに対する考え方も多様化しており、従来の支援方法ではうまくいかないケースも増えています。こうした背景から「頼りになる人」として認識される存在、すなわち職場のキーパーソンが重要な役割を果たしています。
調査結果の要約
調査の結果、職場のキーパーソンは「自己・チーム・組織」の3つのレベルで役割を果たしており、その役割は管理職だけでは担い切れない領域を補完していることが確認されました。
1.
自己・チーム・組織の役割
現代の職場において、プレイングマネジャーの業務が増加し、メンバーの価値観が多様化しています。そのため、キーパーソンは職場の運営を支え、状況に応じて機能を発揮することが求められています。
2.
管理職志向にみられる迷い
調査対象となった10名のキーパーソンのうち、管理職になりたいと答えたのは5名。一方で、残りの5名は「どちらかといえば」と答えたため、管理職志向に迷いがあることがわかりました。これは、キャリアに対する模索や不安が影響していると考えられます。
3.
管理職志向に影響する要因
キーパーソンの管理職志向は、様々な要因から影響を受けています。具体的には、積極的に管理職を目指す「促進要因」と、それを抑制する「抑制要因」が明らかになりました。
-
促進要因には、自身の意見を実現したい意欲や、組織改善への挑戦心、役割に対する自信などが挙げられます。また、周囲からの期待や、役割を果たすための環境も影響しています。
- 一方で、
抑制要因には自己の適性に対する不安や、管理職の働き方に対する否定的なイメージ、報酬と負担の不均衡感が含まれています。これらにより、現在の業務や専門性に満足している人々が管理職への志向を抑えている状況が見受けられました。
今後の課題
今回の調査を通じて、職場のキーパーソンが抱える意識や行動が明らかになりましたが、企業はこれらの結果を踏まえ、もはや従来の管理職像に固執するべきではありません。マネジメントの方法や、職場環境の見直しが求められる時代に突入しています。今後は、職場のキーパーソンと呼ばれる人材の役割をさらに明確にし、彼らが納得して管理職への道を歩むための支援が重要になるでしょう。
調査概要・協力者の属性
詳細な調査結果については報告書をダウンロードすることで確認できます。職場の在り方や人事制度について考え直すきっかけとなるかもしれません。今後のマネジメント戦略について見直しや議論を行う参考にしてみてはいかがでしょうか。