静岡市でのAIコンシェルジュ導入
静岡市が「GeN - Gov Edition」と名付けられた顧客対応AIエージェントを導入しました。このプロジェクトは、静岡市の公式サイトやLINE公式アカウントを通じて市民が日常的な言葉で行政サービスにアクセスできるようにすることを目的としています。特に、年間17万件以上の電話問い合わせを効率化し、市民と行政のコミュニケーションを円滑にすることを目指しています。
導入の背景と目的
静岡市は、年間約2,300万PVの公式サイトを運営していますが、市民からは「制度の正式名称が分からない」「どこを探せば良いのか分からない」といった悩みが寄せられていました。このような状況を改善するために採用されたのがAIエージェント「GeN」です。AIは専門用語を知らなくても、利用者が言葉を発することができる環境を作ることで、情報検索のハードルを下げることに寄与します。これによって、町の窓口やコールセンターへの電話相談を減少させることが期待されています。
「AIコンシェルジュ」の特長
この「AIコンシェルジュ」の大きな特長は次の3つです。
1. 思考の整理を助ける "聞き返し"
AIは「住民票がほしい」という曖昧な質問を受け取った際に、「どなたの分ですか?」といった具体的な質問を返します。この「聞き返し」によって、利用者の思考を整理し、必要な情報にスムーズにアクセスできるよう支援します。
2. 正確性の担保(RAG技術)
「GeN」は静岡市の公式ウェブサイトに掲載されている情報だけをもとに案内を行います。これにより、生成AIにありがちな誤った回答「ハルシネーション」を避け、正確な行政情報を提供可能です。
3. 高い性能の "GPT-4.1mini"
本システムでは、OpenAI社の大規模言語モデル「GPT-4.1mini」が採用されています。このモデルは、複雑なルールを理解し、適用する能力が高く、特に「ゴミの分別」などの具体的な問題に対しても論理的かつ正確な回答が期待できます。
市民・職員それぞれのメリット
市民への利便性
「GeN」の導入により、市民は24時間365日、一般的な言葉を使ってLINEやウェブから質問ができるようになります。専門用語を知らなくてもアクセスできるようになるため、情報の取得が容易になります。
職員の業務軽減
一方で、職員にとっても利点があります。「GeN」が一次対応を担うことで、窓口や電話対応の負担が軽減され、職員はより複雑な相談業務に専念することが可能になります。
今後の展望
静岡市とカラクリは、AIエージェントの利用状況を分析し、回答精度の向上を目指します。また、行政サイトの情報整理や構成を見直し、市民サービスの向上を目指していく方針です。加えて、AIで解決できなかった場合にはコールセンターに接続する仕組みを整えたり、職員の制度調査をサポートする役割も視野に入れています。将来的には音声入出力機能の追加も検討し、より一層、市民サービスの高度化を図る予定です。
プロジェクトの具体事項
- - 本番運用開始: 2026年3月
- - 設置場所: 静岡市公式ウェブサイト全ページ、静岡市LINE公式アカウント
- - 対象: ゴミの出し方、子育て、補助金申請など、生活に密着した問い合わせ全般
カラクリ株式会社は、「FriendlyTechnology」をビジョンに掲げ、今後もAI技術の発展を目指して邁進していきます。私たちの生活をより快適にするための重要なステップとなるでしょう。