スマートエナジーが蓄電池O&M事業へ本格参入
国内の太陽光発電所運営・保守(O&M)事業でトップのシェアを誇る株式会社スマートエナジーは、2023年2月12日より、蓄電池O&M業務の提供を開始しました。これにより、再生可能エネルギー分野において新たな一歩を踏み出すことになります。
背景と経緯
スマートエナジーが蓄電池O&M業務を開始したのは、同社が2018年から担当している「JRE福智第三太陽光発電所」のプロジェクトに関連しています。この発電所に併設された蓄電池に関するO&Mの依頼をEREより受け、その流れで蓄電池O&Mの事業を本格化させることとなりました。
蓄電池O&M業務の内容
今回の業務では、2MW/10.32MWhの併設型蓄電池に関して、工事期間中の主任技術者業務、運転開始後の運用保守、そして危険物保安監督者業務を担うことになります。これにより、スマートエナジーは高い技術力を活かして安心・安全な運用を実現しようとしています。
蓄電池の重要性
蓄電池は再生可能エネルギーの安定供給において重要な役割を担っています。太陽光や風力発電は天候に左右されるため、発電量が不安定になることがありますが、蓄電池があれば、発電量が余る時に電力を蓄え、不足する時に放電することが可能です。これによって、電力の安定供給が実現します。
スマートエナジーは、2030年までに日本国内で導入が予想される蓄電池の累計見通しにおいて、20%以上のO&Mを担当できるよう、今後積極的に事業を展開していきます。特に、太陽光発電所に関しては2025年1月時点で4,607MWという契約電力量を持っており、その経験を生かした運用が期待されています。
蓄電池市場の未来
経済産業省のデータによると、日本では今後蓄電池の需要が増加する見込みで、2030年には累計導入見通しが14.1~23.8GWhに達するとされています。スマートエナジーは、O&Mの立場から蓄電池の市場に新しい風を吹き込むことで、再生可能エネルギーの導入拡大に寄与するとともに、持続可能な社会の実現に向けて一層の努力を重ねる意向です。
スマートエナジーとEREの概要
株式会社スマートエナジーは、再生可能エネルギー分野に特化した企業であり、発電施設やシステムの企画・設計・施工・管理・保守を行っています。役員には代表取締役の大串卓矢氏が名を連ねており、事業の成長とともに社会の脱炭素化に貢献している企業です。また、ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社は、風力や太陽光、バイオマス発電に関する多岐にわたる業務を展開しています。このように、両社の協力により、再生可能エネルギーの効率的な活用が期待されます。
今後のスマートエナジーの蓄電池O&M事業の進展に大いに注目したいところです。