三生医薬が新たな挑戦を開始
静岡県富士市に本社を構える三生医薬株式会社が、2025年5月6日にマレーシア・ペナン州に営業所を設立しました。この営業所は、アジア、インド、中東を対象とした「AIMリージョン」としての健康食品市場への本格的な進出を果たすための戦略的拠点です。
営業所設立の背景
三生医薬は、健康食品やサプリメントの受託開発・製造を行う企業で、国内市場での実績を背景に海外展開を加速させています。市場調査によると、2024年には世界のサプリメント市場が約29.7兆円に達し、2033年までには約53.7兆円に成長すると予想されています。その中でも、特にAIMリージョンは、健康意識の高まりや経済成長を追い風に、急成長を遂げています。
特に東南アジアの国々では、生活習慣病の増加や食生活の変化に対する不安感が原因で、予防型ヘルスケアの需要が高まっています。マレーシアやタイ、インドネシアでは、サプリメントが日常的に利用されるようになっており、この波に乗るためのチャレンジが始まったのです。
具体的な取り組みと方針
営業所設立に伴い、三生医薬では以下のような取り組み方針を掲げています。
1.
地域密着型の市場・顧客調査
各国の文化や消費行動を深く理解し、地域のニーズに即した製品やサービスの開発を進めます。
2.
現地パートナーとの連携強化
信頼のできる現地企業とのネットワークを構築し、持続可能な供給体制を確立します。
3.
地域特化型の品質保証体制の強化
ハラール認証を含む地域固有の規格に対応した品質管理体制を整え、世界基準を遵守しつつ地域に根ざした製品提供を実現します。
これにより、三生医薬は現地の市場において競争力を持ち、顧客の健康ニーズに応える企業を目指します。
マレーシア営業所の具体的機能
新たに設立されたマレーシア営業所では、日本で培った製剤技術や品質保証体制に基づき、各国の規制に即した営業活動や市場調査を行い、実践的なビジネスを進行します。また、日本側との密な連携を図り、現地市場でのスピード感ある展開を実践していきます。
今後の展望
三生医薬代表取締役社長、今村朗氏は、この営業所の開設を「グローバルヘルスケアのパートナーとしての第一歩」と位置づけています。地域固有の文化や健康課題に耳を傾け、信頼されるパートナーシップを築くことで、より良い製品の提供を目指していくとのことです。
今後、各国の消費動向や法制度の理解を深め、段階的に機能を強化し、マレーシアを起点にAIM全域での価値提供体制を強化していく計画です。2025年からの本格的な海外展開に向けて、三生医薬がどのように成長していくのか、その動向に注目です。
まとめ
三生医薬株式会社のマレーシア営業所開設は、同社のグローバルな挑戦の第一歩です。健康市場での新たな価値の創造と、地域に根ざした製品・サービスの展開を通じて、世界中の人々の健康に寄与する企業としての成長が期待されます。今後の展開にぜひご注目ください。