東京都の新たな試み
東京都は「チルドレンファースト」の理念に基づき、子供たちの視点を重視した政策作りを進めています。この活動の一環として、子供たちが普段利用しているSNSを活用し、彼らの意識や実態を反映するアンケートを実施しました。このアンケートの結果が、令和7年度の第1回から第3回まで整理され、サイトで発表されました。(詳細は
こちら)
アンケート調査の概要
調査は主に東京都在住または在学の13歳から18歳の中高生を対象に行い、各回約5,000人が参加しました。調査は3回に分けて実施され、それぞれ異なるテーマに基づいて子供たちの意見を収集しました。
第1回の主な結果
中高生の進路選択に関する意識調査では、「性別による無意識の思い込み」を問う項目があり、「ない」との回答が74.4%に達しました。ただし、女性は男性に比べ「ある」と回答した割合が高く、性別間の違いも一目瞭然です。また、福祉の仕事に対する経験については41.4%が体験無しと答えています。
SNSやオンラインゲームの利用状況についても触れられ、「DMなどメッセージのやりとりをした」との回答が53.6%を占めています。
第2回の主な結果
この回では、環境問題に対する意識が「小学生の頃から」との回答が53.6%に達しており、意識の早期からの醸成が見られます。
結婚に対する意識では、61.3%が「いずれ結婚したい」と回答し、特に女性の方が「結婚するつもりはない」との回答が男性よりも高い結果が出ました。
第3回の主な結果
新しいことに挑戦するために必要な要素として「体験の場の提供」が最も多く挙げられ、47.9%の中高生がこの意見に賛同しました。
思春期特有の悩みについて相談したいかという質問では、38.7%が「相談する程のものかわからない」と述べ、相談に対する心理的な壁が伺えます。
中高生版報告書の意義
今回の調査結果は、ただのデータにとどまらず、子どもたちが実際に感じていることや考えていることが反映されています。また、結果をわかりやすく伝えるために中高生版報告書が作成され、こちらもホームページで確認できるようになっています。
この報告は、東京都が今後の政策にどのように活かしていくか、大いに期待される成果となるでしょう。
おわりに
今回の調査結果は、東京都が子供たちの意見を政策に反映させる一歩となります。今後も、子供たちの声を大切にし、より良い社会の実現に向けた取り組みが続くことを願います。