LegalscapeのAIが司法書士試験で満点を達成
株式会社Legalscapeが開発したAIは、2024年度の司法書士試験において午前の部で満点を記録し、合格基準点を大きく上回ったと発表しました。この成果は、司法試験や社会保険労務士試験に続いて、司法書士業界におけるAIの有効性を示すものです。
試験の背景と重要性
司法書士試験は、近年、相続登記の義務化が進む中で特に重要な国家資格となっています。2024年4月からの相続登記義務化に伴い、業界では案件数の急増が予想されています。この急増する案件に対応するためには、司法書士のデジタルリテラシーを向上させる必要があり、その課題を解決する手段としてAIの導入が期待されています。
検証の目的と結果
LegalscapeのAIの検証は、司法書士業務における高度な専門知識や法令の理解をどれだけ正確に行えるかを評価することを目的としています。具体的には、民法や不動産登記法、商業登記法に関連する法律知識が問われます。この検証では、他の主要AIモデル、例えばChatGPTやGeminiとの比較も行われ、いずれのモデルも合格基準点に達しなかった中、LegalscapeのAIのみが午前の部で105点という満点を達成しました。
独自開発したAIの特徴
LegalscapeのAIは、生成AIと独自の自然言語処理技術を組み合わせたものであり、法務に特化した非常に高いパフォーマンスを実現しています。このようなAIは、通常の汎用AIモデルでは難しい専門性の高い知識を必要とする問題にも正確に応えることが可能です。
特に、LegalscapeのAIは司法試験や社会保険労務士試験といった異なる資格試験で連続して基準点を突き抜ける実績を持ち、AI技術の汎用性と有効性を一層際立たせています。
代表のコメント
株式会社Legalscapeの代表取締役社長、八木田樹氏は「AIが法律実務を代替するのではなく、サポートする存在になっていくことを願っています。この結果を受けて、さらなる法律専門家の支援につながるプロダクトを開発していく所存です」と述べています。このコメントからも、Legalscapeが業界におけるAIの活用を見越していることが伝わります。
Legalscapeについて
Legalscapeは、2021年にリーガルリサーチプラットフォームを提供し始め、法情報へのアクセスを迅速かつ正確に行える環境を提供しています。これにより全国の法務関係者に利用され、約4,000冊の書籍や40,000件以上の法律情報を取り扱っています。
今後もLegalscapeは最先端のテクノロジーを駆使し、法律業務の進化を目指していくでしょう。この画期的なAIの成果は、法律実務だけでなく、日本の法律業界全体においても新しいスタンダードを生み出す可能性を秘めています。