TRANBIの成約件数が過去最高を記録
2025年3月期において、国内初のM&Aマッチングプラットフォーム「TRANBI」が過去最高の成約件数529件を達成しました。前年同期比で54%の増加を見せ、この成長は同社にとって大きな成果です。
TRANBIの成長と背景
TRANBIは2011年に設立され、以来、後継者不在の企業の譲渡を希望する売り手および、ビジネスを取得したい買い手とをマッチングするサービスを提供してきました。近年、特に顕著なのはレンタルスペースや民泊といったシェアリングエコノミー関連事業の成約件数の増加です。
コロナ禍を経て、これらの業界は再度活気を取り戻しており、2024年度にはコロナ前の水準を超えました。背景には、シェアリングエコノミー市場の拡大、そして個人利用者の増加が挙げられます。
シェアリングエコノミー市場の拡大
レンタルスペース市場は今後も成長を続けると言われており、2030年度にはその市場規模は442億円になると予想されています。また、インバウンド需要の回復に伴い、宿泊施設に対する需要が高まり、民泊事業へ参入する企業も増加中です。このようなトレンドが、TRANBIにおける成約件数の増加を支えています。
コロナ禍以降の個人ユーザーの変化
2022年以降、TRANBIの個人ユーザーが毎年2万人以上増加しており、特に働き方改革の進展が影響を及ぼしています。企業が副業を推奨する動きが広まり、レンタルスペースや民泊が副業として選ばれる傾向が強まっています。
地方起業のニーズの拡大
TRANBIは、首都圏以外でのニーズも高まっており、地方起業への支援を強化しています。地域新聞社や支援センターとの連携を進め、首都圏外の成約件数が151%増加しました。これにより、全国的に利用が広がる状況が生まれています。
2025年問題と事業承継の支援
日本中小企業の経営者にとって、「2025年問題」は深刻な課題です。経営者の高齢化や後継者不在が続く中、TRANBIでは事業承継を支援するニーズが高まっています。特に売り手向けのマッチングサービスへの関心が高まっており、2024年と比較して相談件数が1.7倍に増加しました。
マッチング機能の向上
TRANBIでは、買い手に対して売り手が直接オファーを送ることができる機能を強化しました。この機能の導入により、マッチング精度が向上し、よりスムーズな取引が可能になっています。
初めてのM&Aをサポートする取り組み
個人ユーザーの増加に伴い、初めてM&Aを行う方々へのサポート体制も整えています。コミュニティを設け、ユーザー同士がノウハウを共有し合う場を創出。また、定期的にセミナーを開催し、M&Aに関する知識を広める努力も続けています。
講義やセミナーを通じた啓蒙活動
M&Aにはリスクが伴いますが、TRANBIではリスクやトラブルについての情報提供を行い、ユーザーが安心して取引できる環境を整えています。こうした活動を通じて、より多くの企業が円滑にM&Aを実現できるようサポートしています。
未来に向けた展望
今後もTRANBIは、事業承継に悩む経営者のためのプラットフォームとして、より良いマッチング支援を続けてまいります。経営者や個人ユーザーのニーズに寄り添い、信頼されるサービスを提供することが我々の使命です。
会社概要
- - 会社名: 株式会社トランビ
- - 所在地: 東京都港区新橋5-14-4 新倉ビル6階
- - 代表者: 代表取締役 CEO 高橋聡
- - 設立: 2016年(2011年サービス開始)
- - 事業内容: 事業承継・M&Aマッチングプラットフォームの運営
- - 公式ウェブサイト: TRANBI
この成長が、今後のM&A市場全体にどのような影響を及ぼすのか、引き続き注目していきたいと思います。