HOBE ENERGYが提案する次世代の蓄電池「HOBEFLOW-200」
2025年10月22日、東京のHOBE ENERGYが革新的な蓄電池「HOBEFLOW-200」を市場に投入します。このバナジウムレドックスフロー電池(VRFB)は、高い安全性と長寿命を兼ね備えた次世代エネルギーソリューションとして期待されています。特に、6時間以上の長時間放電が求められるシナリオで、その真価を発揮します。
再生可能エネルギーの需要を支える技術
HOBEFLOW-200は、再生可能エネルギーの活用が進む中で増加する時間シフトの需要に応えるために開発されました。従来、短時間の用途にはリチウムイオン電池が用いられてきましたが、6時間を超える長時間の運用に際しては、その寿命や交換コスト、安全性といった課題が浮上していました。
HOBE ENERGYは、これらの問題を解決するために、長寿命、高頻度運用、本質安全性を備えたフロー電池の新たなモジュールを再設計しました。これにより、より持続的なエネルギー供給が実現されます。
HOBEFLOW-200の特徴
本質安全性
HOBEFLOW-200の最大の特徴は、燃えない水系電解液を使用していることです。これにより、熱暴走のリスクが軽減され、安全性が大幅に向上しています。重要な設備や都市部でも安心して利用できる設計が施されています。
長寿命・高耐久性
設計寿命は20年以上に及び、25,000回以上のサイクル寿命を目指しています。電解液の劣化が最小限に抑えられているため、高頻度の充放電が可能で、リパワリングなどの中途交換が必要ないように設計されています。これにより、長期的なTCOも抑えることができます。
経済性
HOBEFLOW-200のもう一つの大きな利点は、出力(kW)と容量(kWh)を独立して最適化できる点です。放電時間が長くなるほど、ライフサイクルコスト(LCOS)の観点でも優位性を持ち、再生可能エネルギーの夜間移送や連続的なピーク負荷に対する対応力が高いと言えます。
導入シナリオ
HOBEFLOW-200は、様々な用途に対応可能です。例えば、系統用蓄電所では、6-12時間の時間移送や周波数調整に利用され、さらには大規模な再生可能エネルギー発電所では日中から夜間への売電の最適化にも役立ちます。また、大規模な産業施設においては、連続的なピーク負荷の平準化やBCP機能の長時間バックアップとしても活躍するでしょう。
HOBE ENERGYのビジョン
HOBE ENERGYの代表取締役社長、沖野強一氏は「HOBEFLOW-200は、顧客への長寿命インフラ電池を提供し、安心して利用できる製品です。安全性、耐久性、経済性のすべてを兼ね備え、再生可能エネルギーの安定供給を実現するためのパートナーであることを目指しています」と述べています。
会社概要
HOBE ENERGYは2023年12月に設立され、東京都文京区に本社を構えています。蓄電池および制御システムの開発・製造を中心に行い、安全で持続可能なエネルギーソリューションの提供に尽力しています。HOBEFLOW-200の詳細については、公式ウェブサイト(https://hobeenergy.co.jp)を訪問してご確認ください。
以下にHOBEFLOW-200の仕様をまとめました。
- - 技術:バナジウムレドックスフロー電池(VRFB/水系・不燃性)
- - 定格出力:200 kW(モジュール連携で拡張可)
- - 蓄電容量:400–1,600 kWh(タンク拡張により柔軟設計)
- - 設計寿命:20年以上(サイクル寿命:25,000回超を目安)
- - 発売日:2025年10月22日
- - 価格:個別見積り(案件条件により変動)
革新的な製品としてのHOBEFLOW-200により、今後のエネルギー市場に変革が訪れることが期待されます。