IT人材の副業実態調査結果と今後の展望を徹底解説

IT人材の副業実態調査結果と今後の展望

パーソルホールディングス株式会社とパーソルイノベーション株式会社が実施した副業に関する調査で、IT関連職に従事する人材が直面している実情が明らかになりました。本調査は、1,053名のIT人材を対象に行われ、副業経験や希望、実際の労働時間、収入などを詳しく掘り下げました。

副業経験者は53.7％

調査によれば、IT人材の53.7％が既に副業を行ったことがあると回答しました。残りの46.3％が副業未経験者ですが、全体として66.7％が「今後副業を行いたい」と考えていることが確認されました。これは、非IT職の副業希望者よりも高い傾向にあります。

副業先への転職希望者が68.5％

副業経験のあるIT人材に対し、副業先での転職経験について尋ねたところ、68.5％が転職したことがあると答えています。一方で、転職未経験者の中でも、33.1％が機会があれば転職を検討したいと回答しており、副業を通じて新たなキャリアを模索する風潮が見て取れます。

主な副業内容

副業内容のトップは「広告・SEO・SNS運用」で、27.4％の人材がこの業務を選択しました。続いて「コンテンツマーケティング」（26.2％）、3位に「アクセス解析・サイト改善」（24.8％）がランクインしており、デジタルマーケティング関連の副業が特に人気を集めています。

副業にかかる時間と収入

副業にかかる時間については、46.4％が「6〜10時間」を費やしていると答え、その中でもマーケティング活動が多く見られました。また、月収に関しては、25.7％が「5万円以上10万円未満」と回答し、その他の収入層も含めると、IT人材が副業から得られる収入の増加が期待できる状況です。

今後の展望

パーソルホールディングスの内田明徳部長は、急速に変化するテクノロジーの進化により、IT人材が副業を通じて個人のスキルを高め、社会全体への貢献が求められる時代が訪れると示唆しています。副業の経験が主業にもプラスになるとされており、その重要性が改めて認識されています。

また、パーソルグループでは新たな副業の機会を創出するため、2019年から副業導入を進めており、社員の個人の価値を高める取り組みを強化しています。副業環境を整備することで、IT人材の自由な働き方を促進し、企業文化の進化を目指しています。

今後も、ITやデジタル領域の副業に対するニーズが高まる中で、進化を遂げていくIT人材市場に注視していく必要があるでしょう。これからの副業がどのようにIT業界の風景を変えていくのか、今後の展望にも期待が寄せられています。