自動化施工システム
2024-12-24 11:45:28

鹿島が自動化施工システム「A⁴CSEL」を造成工事にも本格導入!

鹿島が自動化施工システム「A⁴CSEL」を造成工事に導入



鹿島(社長:天野裕正)は、建設業界が直面している「人手不足」や「熟練技能者不足」、そして「生産性向上」、「労働災害撲滅」を目指し、自動化施工システム「A⁴CSEL」(クワッドアクセル)の開発を進めています。このシステムは特にダム工事においてその実績を積み上げてきましたが、ついに造成工事への本格的な適用が開始されました。

「A⁴CSEL」の特徴は、最大の生産性を実現する施工管理システムと、自律的に作業を行う自動運転システムの二つの要素から成り立っています。具体的な成果では、2020年度に秋田県で行われた成瀬ダム堤体打設工事で、14台の自動化建設機械を、3~4人のITパイロットが運用することで月間打設量の日本記録を62年ぶりに更新したことが挙げられます。

造成工事における新たな挑戦



今回、鹿島は愛知県岡崎市における「岡崎市阿知和地区工業団地造成事業」で自動化工法を本格導入しました。このプロジェクトでは、造成工事特有の条件に対応しながら、ダム工事で培った技術を活かして「現場の工場化」を推進していきます。具体的には、作業の効率化を図るために自動化改造された振動ローラを導入しました。

生産性向上の鍵となる自動化



造成工事の生産性を向上させるためには、施工効率の最大化が重要です。特に、個人の技術に依存しない自動化施工が求められる状況です。このため、ダム工事で得た知見をもとに、複数機械の連携作業を自動で進行できるシステムが必要とされています。

「A⁴CSEL」では、最適な施工計画を構築し、作業を統一されたプロセスで進めることが可能です。具体的には、多様な施工手順や機械を用いた計画の中から、最も効率的な方法を選択し、実行していくのです。これにより、工事の進捗が安全で迅速化されることが期待されています。

現場の状況に併せた技術的な課題



造成工事は、ダム工事と同様の手順を踏む一方で、現場の地形や条件が変化することから異なる技術的課題も存在します。鹿島は、振動ローラの自動運転を基点に、この課題を現場で解決していく方針です。

「岡崎市阿知和地区工業団地造成事業」概要



この事業は愛知県中央部の岡崎市で、工業団地と周辺道路を整備するPFI事業です。約63haの広大な敷地を対象に、多岐にわたる工事が計画されています。鹿島はこの現場で「A⁴CSEL」を導入することで、さらなる生産性向上と品質の向上を図っています。

自動振動ローラ用施工計画システム



新たに開発された施工計画システムは、日々変化する現場条件に応じて、最適な施工計画を自動で生成します。これにより、複雑な地形や排水勾配にも対応可能な施工が実現され、このシステムを運用することでデータの一貫した流れが可能となっています。

今後の展開



鹿島は今後も、「A⁴CSEL」の普及を進め、現場のニーズに柔軟に応えられるシステムへと深化させていきます。また、管制業務に関しては新たに「移動管制室」を整備し、より多様な働き方を提案していく予定です。

このように、鹿島の取り組みは、造成工事だけでなく、建設業全体の未来を変える可能性を秘めています。その進化に注目が集まる中、新たな技術の活用が期待されます。


画像1

画像2

画像3

関連リンク

サードペディア百科事典: 鹿島 A⁴CSEL 造成工事

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。