フリーアドレスの実態調査から見えてきた新たな職場環境の理解
最近、フリーアドレスオフィスで勤務する会社員441人を対象とした調査が行われ、フリーアドレスの実態と社員のニーズについて多くの興味深い結果が得られました。調査を実施したのは、株式会社GOOD PLACE(旧株式会社コスモスモア)で、渋谷に本社を構えるこの企業は、オフィス環境改善を支援するプロフェッショナルです。
1. フリーアドレスの人気と座席の種類
調査結果では、フリーアドレスの形式に対する理想は多様で、「完全フリーアドレス」を選ぶ人は44.2%に上りました。一方で、固定席を好む人は20.9%、混合型のフリーアドレスと固定席を選ぶ層が16.6%、チーム共有席を希望する人は13.4%という結果です。特に、在籍年数が少ない新しい社員ほど、固定席を求める傾向が強いようです。
2. 上司との距離に関する考察
「上司は近くにいてほしい」と回答した割合は、在籍3年未満の社員で28.8%でしたが、在籍10年以上では7.8%と大きな差があります。これは、時間の経過と共に業務への自立感が増し、上司のフィードバックを必要としなくなる傾向を示しています。したがって、フリーアドレスの設計には、若手社員への配慮が重要であると考えられます。
3. 座席予約システムの効果
興味深いことに、「アプリやシステムで席を予約している」企業の社員の満足度は77.2%と高く、ルールフリーに座席を選ぶ方式の57.1%に比べて約20ポイントの差が見られました。予約システムが、業務内容に応じて快適な環境を確保できる安心感を提供し、職場の満足度の向上に寄与しているのです。
4. 不満点の把握
フリーアドレスオフィスにおける不満の第1位は「静かに作業できる席が足りない」で、29.7%の社員がこれを挙げています。これは集中できる環境を求めるニーズが高いことを示し、音環境を意識した「音のグラデーション」が必要とされています。
5. 会議室不足の問題
また、在籍年数別で見ると、会議室の不足について在籍年数3年未満の社員の50.4%が指摘しており、これは在籍10年以上の26.1%の1.9倍に達します。このことから、若手社員は多様な業務を支えるためのスペースが求められていることが分かります。
まとめ
これらの調査結果は、フリーアドレスオフィスのデザインにおいて、従業員の在籍年数や業務内容によって求められる環境が異なることを浮き彫りにしました。企業は、社員の声を反映した柔軟なオフィス環境を構築することで、エンゲージメントを高めることが求められています。これからのオフィスづくりには、音環境や混雑度を意識した設計が欠かせない要素になるでしょう。