IVS2025セッションレポート上場企業のリアルを探る
2025年7月3日に行われた日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2025」のパネルセッション『上場経営者にアホのふりして無邪気に質問してみたら?』に参加しました。このセッションでは、経営者たちの本音や日常の経営活動についての貴重な話が展開されました。
最初に、はじめに登壇した常務取締役CMOの田中氏は、上場後の経営者が直面するプレッシャーや、求められる資質について語り、場の雰囲気を盛り上げました。特に、永田氏が語る「上場すると株主に刺されるかもしれないから電車移動は控える」といった都市伝説的な話題は会場を笑わせ、その後の真剣なトピックへの導入となりました。II
上場後の生活と周囲の反応
永田氏が上場後に移動手段が変わったかとの問いに、「特に変わらない」と答えたのも印象的です。上場企業でありながら、依然として電車を利用し、電動キックボードにも乗るという彼の日常は、経営者としてのストレスやプレッシャーを感じさせませんでした。周囲の反応としては、家族や社員から信用力が増したというメリットを感じる一方、自身の生活に大きな変化は感じていないようです。このような視点からも、上場企業の経営者たちが持つ心の中のリアルを垣間見ることができました。
株式会社FCEの進化と影響
株式会社FCEの持つ上場企業としての信用力は、その営業活動や採用面にも大きな影響を与えていると永田氏は語ります。最初の頃は無名企業だったため、営業先で信用が得られず苦労したこともあったそうですが、上場後は「上場企業である」という一言で取引先からの信頼を得られるケースが増え、営業活動もスムーズに進むようになったとのこと。これは、重松氏の意見とも一致し、上場によって商品の売れやすさが向上することを示す多くの具体例が紹介されました。
社員の評価制度に関する試行錯誤
また、上場企業として社員の評価制度についても言及されました。永田氏は、上場前から実施していた評価制度の見直しを行い、「バリュー」と「パフォーマンス」による評価を今も続けています。これは、社員がどのような行動を取っているかを重視するもので、企業文化にも強く寄与していると言えます。彼は「社員の持つバリューが重要」と強調し、その運用方法や試行錯誤について真摯に話していました。
経営会議でのディスカッションの実態
経営会議においては活発な議論が展開され、意見の対立があっても「どちらが正しいか」ではなく、様々な意見が出ることが重要だと語る永田氏。ここでも『7つの習慣』が活かされており、意見の違いを理解し合い、議論の質を向上させる取り組みが行われていました。
このように、経営者たちのリアルな声や経営課題が生々しく語られたセッションは、参加者たちにとって貴重な学びの時間に。上場企業が持つ経営の本質に迫る機会となりました。
まとめ
IVS2025の後編では、上場企業としての信用や経営スタイル、そしてそこに至るまでの試行錯誤のプロセスに焦点を当てて進行されました。経営者たちの本音を知る貴重な場となり、日本のビジネス環境やスタートアップにおける広がりを感じられる内容でした。