横浜銀行がAIエージェント型ボイスボットを導入
横浜銀行は、地方銀行として初めてAIエージェント型ボイスボットを導入し、業務効率の向上を図っています。このボイスボットは、顧客からの証明書発行に関する電話受付を自動化し、繁忙期には月に1600件に達する電話応対を劇的に改善することが期待されています。
背景と導入の目的
住宅ローン関連の証明書発行は特に年末に集中し、過去にはオペレーターが不足し電話がつながらない事態が生じていました。これが顧客の不便さや満足度の低下を引き起こしていたため、横浜銀行はこの課題を解消するための新しい電話自動応答サービスの導入を検討しました。
画期的な技術の導入
この新しいサービスは、生成AIを利用した「MOBI VOICE」というボイスボットを基にしています。従来の自動応答では対応が難しかった曖昧な表現にも適応し、顧客の意図を正確に把握することが可能です。これにより、自然な会話の流れを実現し、スムーズな応対が可能になります。
導入のプロセス
モビルスと横浜銀行は、2025年6月から3ヶ月間の実証実験を実施。その結果、ボイスボットが申請手続きの大部分を自動で処理できることが確認され、今回の導入に至りました。
1.
顧客が横浜銀行の窓口に電話
2.
ボイスボットが自動で受付開始
3.
必要な情報を顧客から取得
4.
曖昧な情報から高精度の候補を提示
5.
情報を深掘りして正確な申請受付を完了
6.
担当者が内容を確認し証明書を発行
このプロセスにより、顧客はストレスフリーで情報提供ができ、オペレーターの肩の荷を減らし効率的に業務が進められます。
今後の展望
横浜銀行はこのAIボイスボットの導入により、応対時間を5割減少させることで、顧客満足度の向上を目指しています。また、24時間365日の対応を実現し、他の業務へも展開することを視野に入れています。
今後は、生成AIの活用範囲をさらに広げるため、オペレーターの教育や管理にもAIを取り入れ、業務全体の質を向上させていく計画です。
モビルスは、今回の取り組みを通じて横浜銀行の業務効率向上や顧客体験の向上に貢献していく方針です。
おわりに
AIボイスボットの導入は銀行業務に革新をもたらし、顧客との接点を深化させる可能性を秘めています。今後の展開に注目が集まる中、横浜銀行の努力は他の銀行や業種への良い例となることでしょう。