AI可読性で企業評価
2025-12-18 09:47:42

AI可読性が企業評価を変える!2025年版統合報告書ランキング発表

AI可読性が企業評価を変える!2025年版統合報告書ランキング発表



企業のESGデータの管理と分析を行うサステナブル・ラボ株式会社が、2025年版『AIフレンドリー統合報告書ランキング TOP50』を発表しました。このランキングは、東証上場企業が発行した統合報告書における機械による可読性、特にAIに注目した評価です。

背景:AI時代の統合報告書


近年、企業の統合報告書はその情報量が増加しており、ESG(環境・社会・ガバナンス)の開示も複雑化しています。その一方で、投資家やアナリストは限られた時間の中で多くの情報を処理する必要があります。そこで、機械(AIを含む)が読みやすい報告書の必要性が高まってきています。サステナブル・ラボは、企業のIR(投資家向け広報)活動を向上させ、市場での評価を高めるために「機械可読性」に着目しました。

評価基準について


今回のランキングは東証に上場し、最新の統合報告書を発行している960社を対象に行われました。その評価基準は、以下の8つの視点から成ります。
1. テキスト抽出性
2. 表の機械可読性
3. 論理構造/見出し階層の明確性
4. ナビゲーション/ハイパーリンク設計
5. 段落粒度/冗長性
6. 要約/対話性
7. メタデータ/テクニカル健全性
8. 一貫性/アクセシビリティ補助

この評価基準に基づき、総合1位はトヨタ自動車、2位はパナソニックホールディングス、3位は東急建設という結果になりました。

結果の概要


このランキングから見えた傾向として、特に評価が高かったのは「テキスト抽出性」と「表の機械可読性」でした。さらに「ナビゲーション/ハイパーリンク設計」も多くの企業が良好な評価を得ています。一方で、「段落粒度」や「要約/対話性」などの分野には改善の余地が多く見られ、今後の課題として浮上しています。

業種別で見ると、「情報通信・サービス」や「電機・精密」が多く上位にランクインしています。これは、それらの業界が情報を伝える必要性が高く、AIによる解析にも適した情報設計を行っているからかもしれません。

実務への示唆


機械可読性を向上させるためには、PDF制作工程の見直しが効果的です。具体的には、画像化テキストの削減や、表の構造的な整備、見出し階層の明確化、PDF内でのハイパーリンク設計の最適化などが挙げられます。こうした小さな改善が、機械にとっての可読性を大きく向上させることが可能です。

今後の展開


サステナブル・ラボは、AI可読性診断の詳細や改善支援を提供しており、2026年に向けてさらなる取り組みを進めています。また、1月16日には東京で解説イベントを予定しており、機械に読まれる報告書の設計ポイントや成功事例を紹介する予定です。申し込みは公式ウェブサイトで行えるとのことです。

サステナブル・ラボは、ESGに関する非財務データプラットフォームのプロバイダーとして、企業の持続可能な成長を支援しています。詳細については公式ウェブサイトをご確認ください。


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