APIファースト共創宣言とは
最近、Kong株式会社は国内の主要IT関連企業11社と共に「APIファースト共創宣言」を発表しました。この取り組みは、日本におけるデジタル社会の持続可能な成長を実現するために、企業が「APIファースト」アプローチを普及・定着させ、共創により新たなエコシステムの創造を目指しています。
現状の背景
日本の企業は今、デジタルトランスフォーメーション(DX)を進めていますが、レガシーシステム、組織的なサイロ化、さらにはセキュリティとガバナンスの課題を抱えています。これらの問題を解決し、特に生成AIやAIエージェントを効果的に活用するためには、APIを戦略的資産として利用することがカギなのです。このような背景から、「No API, No AI, No FUTURE」というスローガンが生まれました。
Kongとそのパートナー企業は、APIファーストの重要性を認識し、今後は日本の企業におけるAPIファースト化を推進していきます。
APIファースト共創宣言の目的と内容
本宣言の主な目的は、APIファーストの概念を各業界に浸透させることです。参加各社は知見や成功事例を共有し、多様な業界で新たなビジネス機会を創出することを目指しています。特に、金融、製造、公共分野においては、APIを用いた効果的な社会課題の解決に向けた取り組みが行われる予定です。
Kongは「Kong Konnect」と呼ばれるAPI管理プラットフォームを通じて、参画企業へのサポートを強化し、デジタル基盤の構築を後押しします。
主な活動内容
- - APIビジネスの成功事例を共有し、ビジネス機会を提供: 各企業が経験した成功ケースの発信を通じて、新たなビジネス機会の創出を支援します。
- - エコシステムの知見共有: 技術やセキュリティに関する情報を共有し、社会に還元します。
- - 業界・公共団体との連携強化: 官公庁やメディアとの協力を通じて、APIファーストの理念を広めます。
- - 定期的な活動会の開催: 知見や経験を交換する場を定期的に設け、参画企業同士の交流を促進します。
今後の展望
Kongは生成AIなどの新技術とAPIの統合を進め、業界横断のイノベーションを目指します。また、活動レポートや成功事例を広く公開し、APIファーストの価値を社会に発信していく予定です。
金融業界のレジリエンス強化、製造分野での効率化、公共セクターでの透明性の向上といった具体的な社会課題にも応じて、APIを活用した解決策を提示していく予定です。
参画企業のコメント
複数の企業の代表者もこの取り組みについて、APIファーストの重要性を語っています。ABI社の加藤信勝氏は、APIファーストの考え方が業界や企業を越えて必要であると強調し、Kongとの共同開発によるデジタルトランスフォーメーションの支援を誓いました。
クラスメソッドの武田氏は、APIが企業のサービス開発の中核であり、この取り組みが日本のデジタル基盤強化において極めて重要であると述べています。
他にも、電通総研やNTTデータ、SCSKなどの企業の代表者も相次いで共感を示し、APIを活用した新しい未来の構築に向けた取り組みを進めていく意義を強調しました。
結論
Kongの「APIファースト共創宣言」は、企業のデジタル基盤を支える重要な取り組みです。今後、この活動を通じて日本企業が「APIファースト」を実践し、デジタルトランスフォーメーションを加速していくことが期待されます。また、Kongはこれらの取り組みを通じて、日本社会と産業全体の持続的な成長に大きく寄与することでしょう。