音声コンテンツの力で睡眠課題を解消する新たな試み
株式会社オトバンクは、NTT DXパートナーおよび東日本電信電話が運営する「ZAKONE」という企業共創型コミュニティに参加したことを発表しました。ここでは日本の睡眠問題に対し、異業種の企業が集まり、共同で解決に向けた商品やサービスの開発を進めています。
ZAKONEの目的とは?
ZAKONEは、2022年9月に設立され、睡眠改善を目的とした日本最大級の企業間コミュニティに成長しました。2025年4月には200社以上が参加しているといいます。ここでは、各企業が持つ知見やリソースを活かし、相互に協力しながら新たな価値を創出し、睡眠に関する課題解決を目指します。
オトバンクの取り組み
オトバンクは、国内最大級のオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」を運営し、多様な音声コンテンツを手掛けています。特に、就寝前に音声コンテンツを利用する人が多く、音声は睡眠の質向上に寄与する可能性が高いとされています。オトバンクは、あらたにZAKONEの一環として、2024年12月に発表予定の絵本「おやすみ書店 みみみん」の制作でも力を入れています。
この絵本は、音声のみで構成され、子どもの寝かしつけを助けるために開発されました。初期の研究では、従来の読み聞かせよりも入眠までの時間を短縮する結果が得られ、音声コンテンツの効果を実証しています。
代表の久保田裕也氏のビジョン
オトバンクの代表取締役社長である久保田裕也氏は、「ZAKONEに参画できることに大変喜びを感じている」と述べ、日本の睡眠時間が短いことを問題視し、社会全体で解決する必要があると強調しています。自社の音声制作の強みを活かし、さまざまな企業と協力することで睡眠問題の解決に貢献したいと考える姿勢が伺えます。
彼はまた、オトバンクが目指すのは、音声コンテンツを通じて人々の睡眠の質を向上させることだと語っています。これにより、日本全体でより良い睡眠環境を実現するための一歩を踏み出すことが期待されます。
オーディオブックの魅力
オーディオブックは、ナレーターや声優が本を朗読した「聴く本」として、様々なシーンで利用されています。通勤や移動の合間に、また家事をしながらなど、時間を有効に使える点が人気の理由です。スマートフォンの普及で手軽に利用できる環境が整ったことも、オーディオブックの利用者を増加させている要因の一つと言えるでしょう。実際、このサービスは紙や電子書籍に続く第3の書籍としての地位を確立しつつあります。
まとめ
オトバンクがZAKONEに参画し、音声コンテンツを用いた睡眠問題への取り組みは、今後の展開に大きな期待がかかります。睡眠の質を向上させるために、企業同士がどのように連携し、新たな商品やサービスを生み出していくのか、注目したいところです。音声の力で、より良い睡眠環境を整える試みが、日本中に広がることを願っています。