地方創生と新たなメタバース空間デザインの可能性を探るアワードの開催

地方創生メタバースアワードの成功と展望

デザインやインテリア業界でグローバルに展開する株式会社GARDEは、昨年、創業40周年を迎えたことを記念し、2025年6月16日に初の「地方創生メタバースアワード」を開催しました。このアワードは、デジタル技術と地域資源を結びつけ、新たな価値を生み出そうとする取り組みとして注目されています。

アワードの目的と背景

地方創生メタバースアワードは、地方自治体が抱える人口減少や経済の停滞、文化継承といった課題を解決するために企画されました。約300点の応募作品が集まり、これらは地域の特性を活かした独自のアイデアや取り組みが数多く含まれていました。関心が高まるメタバース技術を駆使し、地域の魅力をデジタル空間に表現することで、国内外に広く発信することが可能になるでしょう。

審査基準と選ばれた6作品

選考委員たちは、作品の独自性やデジタル技術の活用方法、地域住民のニーズへの配慮など6つの基準をもとに審査を行いました。その結果、受賞したのはそれぞれ異なる地域の6つの優れたプロジェクトです。これらのプロジェクトは、地域の文化や自然資源を活用しつつ、メタバース空間での新しい交流や体験を提供することを目指しています。

受賞作品の詳細

最優秀賞

- 受賞者: 日野将英
- 対象自治体: 沖縄県国頭村
- 作品名: 国頭人とめぐる国頭村バーチャル星空ツアー
- 概要: 地域の自然音や文化を活かした双方向型の星空観望ツアー。地域の住民と観光客の交流を促進し、観光と文化継承を同時に目指します。

優秀賞

- 受賞者: 奥村光貴
- 対象自治体: 東京都八丈町
- 作品名: Co-Cat：想像力で触れる八丈島
- 概要: 八丈島の伝説をモチーフにしたAR体験。観光客がストーリーを語りながら地域を再発見する新しい観光スタイルを提案。

自治体賞

- 受賞者: 久保島瑠奈
- 対象自治体: 山形県飯豊町
- 作品名: 現地とメタバースでの相互体験
- 概要: 飯豊町をメタバース上に再現し、地域との相互体験を通じて魅力を知るイベントを提供。

他にも沖縄県国頭村を対象とした数々のプロジェクトや、山形県飯豊町での仮想移住体験をテーマにした作品など、多彩なアプローチが見られました。これらは全て地域の活性化のための新しい試みであり、今後の発展が期待されます。

今後の展望

GARDEはこのアワードを通じて、リアルとバーチャルの融合した新たなデザインの潮流を広め、クリエイターや地域住民のアイデアを実現する支援を継続していく方針です。アワードの受賞作品は、地域の魅力を国内外に広めるための重要なステップとなります。

協働の可能性を探求し、メタバースを駆使した新しい地域交流の形を見つけることで、さらに多くの人々の関心を集め、観光資源としての価値を高めていくことが期待されています。