新潟市で「ひきこもり」理解を深めるイベントが開催されました!
2023年10月11日、新潟市東区のNOCプラザ新潟卸センターにて、「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」が開催され、参加者133名が集まりました。このイベントは、厚生労働省が主催し、ひきこもりの理解を深めることを目的とした全国規模の取り組みの一環であり、新潟市はその4会場目として重要な役割を果たしました。
「ひきこもり」についての理解
このキャラバンは、ひきこもり経験者やその家族、支援者が一堂に会し、パネルディスカッションを通じて、ひきこもりに対する理解を深めることを目的としています。パネルトークでは、ひきこもり経験者が心の内を語り、参加者一人ひとりの心に響くメッセージを送ります。
アンバサダーの村山賢氏は、NPO法人新潟ねっとの代表として参加し、司会を務めたのは東京都のNPO法人グリーンズ代表の東善仁氏。パネルトークでは、参加者たちのリアルな声が響き渡りました。
体験をシェアする大切さ
登壇したのは、永井磨澄さん(新潟市西区「親の会」世話人)と、福祉専門職の安田翔馬さんという二人のひきこもり経験者です。永井さんは、自身の息子の不登校から親の会に参加するようになり、「メンタルの回復に寄与する場所作り」に心を砕くようになったと語りました。彼は、支援がなくなった後はNPO法人新潟ねっとと関わることで、青年向けの親の会を立ち上げた経緯を話しています。
一方、安田さんは大学での就職活動に失敗したことから自己否定に陥り、長い期間ひきこもっていました。しかし、オンラインゲームのコミュニティに参加したことで、段々と外に目を向けるようになり、少しずつ社会復帰へと繋がっていった経緯を共有しました。
繋がりを大切にする
当事者たちのリアルな経験が凄まじく感動的でした。永井さんは「安心して過ごせる場所づくり」を心掛け、精神的支えとなるよう努めてきた経験を語り、安田さんは「自分にできることは意外と多い」と、今の自分を力強く表現しました。彼らは、自分の経験を通じて、他者に助けを求めることの重要性を強調しました。
ワークショップでつながりを拡げる
イベント第2部では、参加者が集まりワークショップを実施。地域の資源を生かし、誰もが生きやすいコミュニティを作るアイデアを出し合いました。参加者は、自らの事例を基に支援の方法を考察し、「新潟みらい新聞」としてアイデアをまとめました。
農業が盛んな新潟において、人手不足の農家とのマッチングシステムを提案するグループや、オンラインゲームの中でスキルを活かせる場を設けることを提案したグループもありました。
今後も続く取り組み
このようなイベントを通じて、様々な立場の人々が地域でつながりあい、共に支え合うことが求められています。「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」は、ここ新潟市を皮切りに、奈良や大分と続く予定であり、参加者にさらなる交流や支援の機会を提供しています。
今後も、地域に住む皆さんが互いに手を差し伸べ合い、共存できる社会づくりを目指すために、この活動が広がっていくことが期待されます。