進化したAEDで救命のハードルを下げる
心臓が停止した際の迅速な対応は、命を救う鍵となります。そこで注目を集めるのが、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)が2025年4月30日より販売を開始する「オートショックAED」です。この製品は、従来のAEDとは異なり、救助者がショックボタンを押す必要がなく、状況に応じて自動で電気ショックを提供します。これにより、適切なタイミングでの処置が可能となり、救助者の心理的ストレスも軽減されます。
従来のAEDの課題の解消
これまでのAEDは、救助者にショックを与えるよう指示するものでしたが、このプロセスでは適切な判断が求められるため、緊急時のストレスや不安が生じることが多々ありました。オートショックAEDはこれを克服し、事前の準備が整っていれば誰でも素早く・安全に使用可能です。特に公共施設や企業、家庭において、その導入が期待されています。
国産オートショックAEDの特長
キヤノンMJが販売を開始するオートショックAEDには、日本光電工業の「AED-3250」と旭化成ゾールメディカルの「ZOLL AED 3 オートショック」があります。「AED-3250」は、3.5インチのカラー画面を備えており、音声ガイドとともに操作手順をビジュアル化。これにより、音声が聞き取りにくい場所や聴覚に障がいのある方でも容易に利用できます。また、防水や防塵に対する高い耐性を有しており、多様な環境に対応可能です。
一方、「ZOLL AED 3」は、胸骨圧迫の深さを測定し、リアルタイムでフィードバックを提供する機能を搭載しています。心電図解析を迅速に行う「RapidShock®テクノロジー」により、救助者は継続的に圧迫を行いやすくなり、より高い効果が期待されます。
CPR講習サービスの拡充
さらなる安全を目指して、キヤノンMJはオートショックAEDに対応したCPR講習サービスも開始します。この講習は、全国約400名のインストラクターによって実施され、実践的なスキルが身につく内容が組まれています。今までに25万人以上が受講しており、この経験が講習の質を高めています。
未来を見据えて
キヤノンMJは、心停止に対するより深い理解と製品の普及を目指しており、今後も新たな技術やサービスの開発を行っていくことで、救命率の向上を図ります。今こそ、AEDの使用やCPRの知識を身につけることで、身近な人を救う準備を整えましょう。心臓の緊急事態はいつ起こるかわかりません。オートショックAEDの導入によって、私たちの生活の一部として、より多くの命を守るための一歩を踏み出しましょう。