母の日、家事と育児の負担実態を調査 - 8割が昨年も変わらず
母の日は多くの家族にとって特別な日ですが、実際にはどれだけ母親たちがその日を休めているのでしょうか?株式会社キッズラインによる最新の調査から、その厳しい実態が明らかになりました。調査は2025年4月14日から20日の間、0~17歳の子どもを持つ605人の母親を対象に行われました。
家事・育児負担の実態
今回の調査では、なんと80.1%の母親が昨年の母の日もいつもと変わらず「家事・育児の負担」を抱えていると回答しました。負担が軽減されたと感じる人はわずか5.7%で、さらに「むしろ負担が増えた」と感じた方も2.5%存在しました。また、11.7%の人はそもそも母の日を覚えておらず、特別な日として意識されていなかったことが明らかです。
今年の母の日に求めるサポート
今年の母の日に「家族にやってもらえたら嬉しいこと」として最も多かったのは「ひとりで過ごす時間の確保」で43.8%に達しました。続いて「ありがとうと言った感謝の言葉」が34.2%で、その後に「食事の準備をしてほしい」(26.9%)という結果です。これらは、日々の育児や家事による負担を軽減したいという母親たちの声を反映しています。
理想のひとり時間とは?
母親たちが「ひとりの時間」に求めることとして最も多いのは「マッサージや整体」(21.9%)であり、次いで「美容院」(8.6%)や「友人と会う」(7.0%)などが挙げられました。母親たちは、リフレッシュやリラックスを求めている一方で、実際にはそのような時間を作れない現状に悩んでいます。
家事育児のサポート格差
調査から、実際の家事・育児の分担状況が家庭ごとに異なることも露呈しました。78.5%の母親が「夫・パートナーのサポートがある」と回答した一方で、約11.4%は「サポートはまったくない」と感じています。このような“サポートの格差”は、母親のキャリアや生活全般に影響を与えているという切実な声も寄せられました。
家庭内サポートの重要性
「家事・育児は母親が9割以上担う」との回答も31.7%に達し、平等な分担がほとんど見られない実態が浮き彫りに。この状況は、母親たちが抱えるストレスや過労を生み出す結果につながっています。また、66.5%の母親が「自分以外がもっと担ってほしい」と回答し、家事育児における負担の見直しを求める声が強くなっています。
サポート改善への提案
家事育児の改善に向けては、51.6%が「ベビーシッター利用料の公的助成が必要」と感じており、そのほかにも「家庭内の役割の見直し」や「意識改革」など、様々なアプローチが必要であることも示唆されました。
まとめ
この調査を通じて、母の日は単なる「感謝」を伝える日であるだけでなく、母親が休みやすい環境を整えるための大切なきっかけであることがわかりました。家族みんなでこの実態を理解し、今後の母の日をより意義のあるものにしていくことが求められます。母の日を迎えるにあたり、ただ贈り物をするだけではなく、どのように母親を労り、支えていくかを考える機会にしていきましょう。