Rechoとエクレクトが目指す新しい顧客体験
東京都中央区に本社を置く株式会社Recho(レコー)は、CXソリューションを展開する株式会社エクレクトと業務提携し、Voice AI技術を用いて顧客体験の革新を目指しています。この提携により、両社は業務効率化だけでなく、顧客対応の質を高めることを目指しています。エクレクトは、750社以上の導入実績を誇るカスタマーサポート業界のトップパートナーです。これにRechoの先進的な音声AI技術が加わることで、新たな価値が生まれることが期待されています。
1.5兆円市場が抱える課題
国内のコンタクトセンター市場は1.5兆円に達し、今後も成長が見込まれますが、同時に多くの課題も抱えています。主に、人件費がコストの70-80%を占めているため、特に人手不足が問題となっています。加えて、顧客からは即時かつ質の高い対応が求められるため、企業はその対応能力を強化しなければなりません。
ここで「Voice AI Agent」が鍵となります。最新の生成AI技術により、AIエージェントが顧客対応を24時間365日、従来のオペレーターと同等、あるいはそれ以上の質で実現することが可能です。これにより、オペレーターはよりクリエイティブな業務に集中できるようになるのです。
導入の壁
ただし、Voice AI技術の導入にはいくつかの壁が存在します。それは主に技術面と業務統合の壁です。業界特有の対話パターンの構築や、日本語の複雑な表現に適した音声品質の実現は高い技術力を要求します。また、既存のシステムとの連携も複雑で、セキュリティ要件を満たさなければなりません。これらの課題に直面している企業にとって、解決策を見つけることは容易ではありません。
提携の意味と価値
このような課題を解決するために、Rechoとエクレクトはパートナーシップを結びました。RechoのVoice AI Platformとエクレクトのシステム統合力が組み合わさることで、業務に即したVoice AI Agentの構築が可能になります。エクレクトの豊富な経験を生かし、既存システムとの連携もスムーズに行われます。
また、両社は技術導入だけではなく、導入後の活用方法の設計や効果測定まで一貫して支援します。「使ってみたい技術」を「実際に使える技術」に進化させる多層的なサポートが提供されます。
今後の展開
今後、両社はVoice AI Agentの機能を拡張しつつ、CX領域でのソリューションを深化させていく予定です。統合的なCXソリューションの提供を目指し、システム基盤、AIエージェント、そして人のオペレーションを最適に組み込むことで、企業のニーズに応じた次世代のカスタマーサービスを実現していくでしょう。
さらに、Rechoはこの提携をもとに、Voice AI技術の社会実装の推進を加速させていく方針です。エクレクトとの共同成功事例を基に、より多くの企業にこの技術の価値を伝えていくことが期待されます。
代表者のコメント
この提携について、エクレクトの辻本真大社長は「RechoのVoice AI技術は日本のCX領域を変革するソリューションである」と述べています。また、Rechoの邱実社長も「エクレクトとのパートナーシップは互いに補完し合うとともに、顧客価値を重視する姿勢に共感している」とのコメントを寄せています。両社の協力により、今後も顧客体験の新しい可能性が広がることでしょう。