再製造医療機器の効果と未来を探る新たな契約
医療現場の持続可能性を考える
最近、カーディナルヘルス株式会社と株式会社ホギメディカルは、再製造単回使用医療機器(R-SUD)の販売契約を締結しました。この契約により、ホギメディカルが再製造する「再製造カフC(ホギ)」が2025年6月から全国の医療機関で使用されることになります。
再製造単回使用医療機器、略してR-SUDとは、使用済みの医療機器を再加工して再利用可能にした製品です。具体的には、医療機関から回収した単回使用医療機器を、専用の工程で検査、洗浄、滅菌し、再び使用できる状態に戻します。この取り組みは、特に医療機関が抱える医療廃棄物問題の解決策として注目されています。
再製造カフC(ホギ)の特徴
「再製造カフC(ホギ)」は、深部静脈血栓症の予防に使用される空気圧式マッサージ器のカフです。カーディナルヘルスが製造販売元となっており、医療機器認証番号「223AABZX00029000」を取得しています。ホギメディカルは、使用済みのカフを回収し、その後、再製造プロセスを経て医療機関に販売します。このプロセスには、洗浄、乾燥、検査、包装が含まれ、徹底した品質管理が行われています。
医療機関への利益
アメリカでは、再製造された単回使用医療機器の利用が広まりを見せています。R-SUDは、医療機関に対して医療廃棄物の削減だけでなく、廃棄処理費用の削減にも貢献しています。日本でもこの取り組みが浸透することで、医療機関は経済的メリットを享受しながら、持続可能な医療の実現を促進することが期待されます。
カーディナルヘルスとホギメディカルのビジョン
カーディナルヘルスの代表取締役社長、野田良氏は、R-SUDが医療機関の課題解決につながる製品だと述べています。単回使用医療機器の再利用によるリスクの低減だけでなく、環境への影響も配慮されているとのこと。この契約を通じて、医療の分野のみならず、持続可能な社会の形成への貢献を目指しています。
一方、ホギメディカルの川久保秀樹社長も、R-SUDが日本の医療財政や機関の経営課題を解決するための重要な製品であると強調しています。安定供給や環境負荷の軽減につながるこの取り組みは、医療現場の効率化に寄与することが期待されています。
まとめ
今回のカーディナルヘルスとホギメディカルの提携は、再製造医療機器の普及に向けた重要な一歩です。医療機関は、この取り組みを通じて経済的な負担を軽減しつつ、持続可能な医療の推進に寄与することができるでしょう。今後の展開に注目が集まります。